新着情報(ものづくり教室)

電機産業労使で第1回わくわく科学・工作フェスタを開催(2010年4月24日)

2010年04月24日

300名を超える親子がものづくりを体感

電機連合に事務局を置いている、電機産業労使でつくる「電機産業ものづくり人材育成委員会」の主催で、2010年4月24日午前10時半から午後4時半まで、東京お台場の日本科学未来館7階で、「第1回わくわく科学・工作フェスタ」が開催された。 開催に先立って開かれた記者会見で、中村正武電機連合委員長は、「技術立国・日本としての役割を果たしていくためには、ものづくりが不可欠な要素である。電機産業の労使で『電機産業ものづくり人材育成委員会』を設置し、将来のものづくりを担う人材の育成について検討を進めているが、その活動の一貫として、今回、第1回わくわく科学・工作フェスタを開催することになった。このイベントを通じて子どもたちに科学やものづくりに興味を持ってもらいたいという思いをこめて開催した」と今回の意義を述べた。

科学ショー2本と親子工作教室5コマすべて定員を超える応募

同フェスタでは、参加型の科学ショー2本と、親子工作教室5コマとが設けられており、多彩なプログラムが目を引いた。事前に電機連合のホームページでプログラム参加者の募集をしたところ、応募が殺到しすぐに満員御礼となったほど。

4月24日の当日は、それまでの荒れ模様の天気が嘘のように晴れわたり、良い天気となった。お台場の一角にある、日本科学未来館7階には親子連れの参加者続々と集合した。電機連合を中心とするスタッフの方たちが案内や受付をてきぱきとする中、300名を超える親子が、登録しておいたプログラムに参加し、ものづくりの楽しさ・醍醐味を体感した。

科学ショー「世界一受けたいトリック・サイエンス」など

トリック・サイエンス

トリック・サイエンス

ロボット解体LIVE

7階のイノベーションホールでは午前10時から科学ショー1「世界一受けたいトリック・サイエンス」が行われた。講師は、日本テレビの「世界一受けたい授業」やフジテレビの「ガリレオからの挑戦」に出演している瀧川洋二東京大学教養学部客員教授。電気とエネルギーの不思議な実験を、参加者全員に試してもらいながら、科学による驚き、感動の世界を体感した。その一つが、銅線と電池とやすりを使った、コイル式モーターづくりである。銅線でつくった輪がコイルを通して回ると、子供たちのみならず親も感動していた。

科学ショー2は、「ロボット界の鬼才」と呼ばれている千葉工業大学の古田貴之未来ロボット技術研究センター所長による「ロボット解体LIVE」。会場内の子供たちを講師の回りに集めて、お掃除ロボットや最先端ロボットを解体しながら、その中身や構造を分かりやすく紹介した。子供たちも講師の指示に従って、お掃除ロボットをいじくり回しながら解体し、ロボットの構造について学んだ。興味津々の子供たちの目が輝いていた。

ミニミニロケットなど5つの親子工作教室

ミニミニロケット

ミニミニロケット

はこアニメ

はこアニメ

エコ・サイエンス

エコ・サイエンス

親子工作教室は、午前と午後で合計5つの教室が開かれた。

親子工作教室1 では、「空気圧でミニミニロケットを飛ばそう!」をテーマに、「おもしろ実験室」担当の綿谷真理子講師の指導のもと、20組の親子が、空気が縮む性質を応用して、安全でよく飛ぶミニミニロケットと発射台づくりに挑戦した。空気が縮む性質について図を使ってのわかりやすい説明を受けた後、実際の工作に取り組んだ。作り上げた後、空気圧を利用して何度か失敗しながらも、うまく飛ばすコツをつかんだ子供たちは、何度も何度もミニロケットを天井に向かって飛ばしていた。

親子工作教室2では、『子供の科学』(子供向け科学雑誌)の「はじめよう!電子工作」などの監修をしている伊藤尚未講師の指導のもと、「自分の描いた絵が動きだす! はこアニメ」をテーマに、はんだ付けのいらない簡単電子工作に取り組み、自分の描いた4種類のイラストが、センサーを組み込むことによってアニメーションのように動き出すことを体感した。

親子工作教室3では、NPO法人ガリレオ工房の講師の指導のもと、「世界一受けたいエコ・サイエンス ~風~」をテーマに、20組の親子が参加した。最初に小さな竜巻や風や雲を起こす実験を通して、最近、台風や竜巻といった自然災害の規模が大きくなってきている理由について理解を深めた後、風車やミニ空気砲などの工作を通じて、風の持つ威力などを体感した。 このほか、午後には、親子工作教室4として、NPOガリレオ工房の講師のもと、「世界一受けたいエコ・サイエンス ~光~」をテーマに親子工作教室が行われ、参加した20組の親子は、レインボービジョン(光を虹に分ける道具)などを使った光の工作・実験を通して、科学や技術を上手に使ったエコな暮らしについて考えた。

同じく午後に開かれた親子工作教室5では、「光センサー搭載ロボット ライントレースカー」をテーマに、小学校高学年の親子20組が参加して、光の反射を捉えて黒い線をたどっていく、ロボットカー作りに取り組んだ。子供たちは、はんだ付けに親子で挑戦した。 参加した親子は、土曜の休日一日を、多彩なプログラムのものづくり教室や科学ショーに目を輝かせながら講師の話に聞き入ったり、ものづくりに熱中した。何よりも、親子で一緒に対話をしながら、ものづくりを楽しんでいた姿と、完成した後、工作物が無事動いたときの子供たちの笑顔が印象的だった。(取材:JC組織総務局)