IMF事務技術職労働者青年ワークショップ

青年層に焦点あてワークライフバランスや
ディーセントワーク確保に向けた国際レベルの方策など論議
英国・イーストボーンで9カ国25名が参加し開催

 2011年10月24、25の両日、英国・イーストボーンでIMF事務技術職労働者青年ワークショップが開催された。今回は特に青年層に焦点をあて、「事務技術職労働者に関する取り組み課題や事例の共有」、「ワークライフバランスやディーセントワーク確保に向けた国際レベルの方策検討」メインテーマに議論を展開した。会議には、オーストラリア、ブラジル、フィンランド、仏、独、ノルウェー、スウェーデン、英、そして日本の加盟組織から25名が参加した。日本・IMF−JCからは自動車総連の平川部長、電機連合日立労組の石原中央執行委員、そして野木事務局次長が出席した。また、IMF本部の松崎担当部長(IMF−JC出身)が責任者としてワークショップ全体を運営した。

IMFではこれまで労働組合の中核を占めてきた現業労働者に加え、いわゆるホワイトカラー労働者の組織化や権利の確保のための取り組みも強化しつつある。今回のワークショップでは特に青年層に焦点を当て、「青年層の事務技術職労働者に関する取り組み課題、事例の共有」「青年層のワークライフバランス、ディーセントワーク確保に向けた国際レベルの方策検討」をメインテーマとして議論が展開された。セッション1「世界の青年技術職労働者の置かれた状況」
 ワークショップは3つのセッションからなり、セッション1では「世界の青年事務技術職労働者の置かれた状況」について課題共有した。世界的に青年層の高失業率は共通課題となっており、学校から職業生活へいかにつなぎ、長時間、不安定労働などの課題をどう克服するかが焦点となった。
セッション2「青年技術職にとっての労組の価値」

 セッション2は「青年事務技術職にとっての労組の価値」をテーマに、青年層の組織化や労組活動について議論した。IMF−JCから参加した自動車総連平川部長、日立労組石原中執がここでプレゼンを行い、青年層に向けた活動等について紹介した。
セッション3「確かな未来に向けた確かな青年層」
 セッション3は「確かな未来に向けた確かな青年層」というテーマで今後の青年層の課題への対応戦略等について議論、野木事務局次長がパネリストとして議論に参画した。
 東西冷戦構造終焉に伴うグローバル大競争時代の到来、インターネットの普及等による「世界のフラット化」「オフショア化」がもたらした事務技術職や青年層を取り巻く環境や課題は社会の違いこそあれほぼ世界に、とりわけ先進国に共通するものであることがこれらの議論からあらためて再確認できた。IMFは、他の2GUFとの統合による新国際産別組織構築に向け議論を進めているが、こうしたホワイトカラー青年層の課題について引き続き主要案件として取り組みを続ける必要性を全員で確認し、議論は締めくくられた。