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2015年闘争推進集会でJC共闘の意思結集はかる(2015年1月27日、電機連合)

2015年02月03日

2015年闘争推進集会開く

デフレ脱却と経済成長を確実にするための正念場

金属労協200万人が一枚岩となり要求実現を断固勝ちとろう!

5産別書記長・事務局長によるパネル討論等で各産別の要求・取り組みの理解深める

5産別書記長・事務局長をパネラーに浅沼金属労協事務局長をコーディネータにパネル討論

金属労協(JCM)は、2015年1月27日午後、電機連合会館で、加盟産別・単組等から約170名出席のもと、2015年闘争推進集会を開催した。

★議長挨拶(相原金属労協議長)

相原金属労協議長

 2015年闘争は、デフレ脱却と経済成長を確実なものとするための正念場である。金属労協は、13年ぶりに「6,000円以上の賃上げ」と具体的な金額を示した。企業規模にかかわらず賃上げを獲得し、さらに、未組織労働者・非正規労働者の賃金の底上げにつなげる運動にしなければならない。企業内最低賃金協定についてもしっかり締結し、月額156,000円以上の水準または3,000円以上の引き上げに取り組み、賃金の底上げを果たしていく。経団連の『経営労働政策委員会報告』は、マクロの視点の重要性を強調している点はうなずけるが、一方、2%以上のベア要求に対する姿勢や物価に対する考え方は賛同できるものではなく、デフレ時代の発想から抜け出していないものである。日本経済が好循環に向けたスタートを切ることができたのは、職場の努力があったからこそである。経済の好循環は、将来にわたって賃金が安定的に上がるという実感なしにあり得ない。デフレ脱却は手段であり、質の高い労働を職場に根付かせること、そのための2015年の取り組みである。金属労協200万人が一枚岩となって要求実現に向けて取り組んでいく。


★報告「2014年闘争に臨む金属労協の主張」(浅井政策企画局次長)

浅井政策企画局次長

 浅井茂利政策企画局次長より、経団連「経営労働政策委員会報告」の主張に対して、金属労協が取りまとめた「2015年闘争 交渉参考資料」に基づいて、労働側の主張のポイントを説明した。報告では、労働分配率や生産性と人件費の動向、製造業における人件費の国際比較、欧米系多国籍企業との売上高人件費比率の比較などのデータに基づき、積極的な「人への投資」と従業員に対する付加価値の適正な配分の必要性を分析した。また、経営側の「一時金の引き上げも賃上げ」との主張に対しては、「マクロ的な認識」に立って賃上げ要求に応えるべきことや、物価が上昇すると賃金構造維持だけでは生活水準の切り下げになることなどについても、主張を取りまとめた。



★パネル討論「2015年闘争に向けた各産別の取り組み」(パネラー:5産別書記長・事務局長)

つづいて、浅沼金属労協事務局長によるコーディネートの下、5産別書記長・事務局長をパネラーに「2015年闘争に向けた各産別の取り組み」と題してパネルディスカッションを行った。パネラーからは、各産別の産業動向と闘争方針の概要を説明した後、2015年闘争における特徴的な取り組みを紹介し、相互の理解を深めた。→2015年闘争金属労協各産別の要求内容(原案)

各産別パネラーからの主な発言内容は以下の通り。

自動車総連 郡司典好 事務局長

郡司自動車総連事務局長

* すべての単組が、6,000円以上の賃金改善を行うこととした。持続的な成長のためには、グローバル競争力向上に取り組まなければならない。各業種が一体となって取り組んでいるのが自動車産業であり、そのことが生産性や競争力を高めていることは間違いない。2014年は6年ぶりに賃金改善を獲得した。これを一つの起点としてベクトルを上向きにさせながら、全体の底上げによって、組合員と家族の幸せをつかんでいかなければならない。

* 企業内最低賃金協定は、締結率が71%まで上がった。この金額をしっかり底上げしていかなければならない。高卒初任給をめざし引き上げるとともに、さらに対象者の拡大に取り組む。

* 賃金の取り組み項目に、非正規労働者の賃上げを掲げた。職場全体のチームワークで生み出した成果は職場全体で共有することが基本であり、成果の適正配分を求める。

電機連合 野中孝泰 書記長

野中電機連合書記長

* デフレ脱却・経済の好循環実現には、GDPの6割を占める個人消費の拡大が不可欠。将来不安を払拭し、将来の見通しが立てば、消費は拡大する。そのためには、業績で変動する一時金ではなく、月例賃金の引き上げが必要である。ものづくり産業が日本経済を支えている。2015年が重要な交渉であることを認識して取り組む。

* 統一闘争強化という観点で、電機連合内の立ち位置を確認するベンチマーク指標と、目指す水準である政策指標を示すこととした。また、地闘の連携を強化し、中堅・中小の支援セミナーを行うなどの取り組みで、格差改善を強化する。

* 企業内最低賃金協定は、8割の組合が協定を締結し、そのうち8割が156,500円を達成している。この水準を4,000円引き上げ、160,500円とするよう要求する。企業内最低賃金協定の引き上げは、特定(産業別)最低賃金の引き上げに臨む根拠となり、さらには非正規労働者の賃金の底上げにつなげていく。

JAM 宮本礼一 書記長

宮本JAM書記長

* 過年度物価上昇分と生活改善分を3%相当として、9,000円を統一要求で取り組む。JAMはサプライヤーが多く、完成品メーカーとは賃金格差がある。9,000円の要求は高いと思われているようだが、賃金構造維持分を含めた13,500円は高くない。上げ幅要求では格差は縮まらない。格差是正には個別賃金水準を重視した取り組みが有効である。賃金のプロット図をひいて、なぜこの人はこの賃金なのかをみる。全国100人以上のオルガナイザーが単組を指導していく。

基幹労連 神田健一 事務局長

神田基幹労連事務局長

* 2015年は2年サイクルの個別年度のため、格差改善を中心に取り組んでいる。賃金・退職金の他、どういきいきと働くかという観点からの取り組みもしている。業種別に当面の目標を掲げて取り組んでいるが、地域性もあるので、業種別センターと県本部センターを置いている。先行事例を蓄積し、次に活かしている。また、グループ・関連組合の格差是正のため、大手労組がそれぞれの経営に働きかける取り組みもしている。ものづくり産業の発展のためには、周りで働く人もいきいきと働くことができなければならない。

全電線 岩本 潮 書記長

岩本全電線書記長

* 35歳標準労働者賃金で6,000円以上の引き上げに取り組む。2014年は、34組合中13組合が賃上げを獲得し、足がかりとなり得る交渉となった。2015年闘争では、一歩踏み出したと評価できるように、旗振りをしたい。

* 一時金は、年間賃金の一部として、生活保障の観点から年間4カ月にこだわった取り組みを行っている。2014年は約半数の組合が年間4カ月を確保した。2015年も産別ミニマム確保の取り組みが引き続き必要であると考えている。収益改善や事業構造改革に対する組合員の協力・努力に報いるため、精一杯取り組む。

 

 

★2015年闘争勝利に向けて、全員でガンバローを三唱

 最後に、相原金属労協議長の音頭で、今次闘争における要求の重みを認識し、金属労協5産別200万組合員が一枚岩となって要求を実現すべく、不退転の決意をもって交渉に臨んでいくことを誓い、全員でガンバロー三唱して、闘争推進集会を終了した。

相原議長の音頭で闘争勝利に向けて全員でガンバロー三唱を行った