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第43号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2015年10月後半)

英政府に鉄鋼業の救済を要求

2015-10-22

 

10月4日にマンチェスターで抗議するユナイトの鉄鋼労働者

10月4日にマンチェスターで抗議するユナイトの鉄鋼労働者

 イギリスでは鉄鋼労働者6人に1人が余剰人員解雇されており、インダストリオール・グローバルユニオンは英政府に鉄鋼業の保護を求めた。

 タタ・スチールは10月20日、スカンソープとスコットランドで1,200人の雇用を削減すると発表した。

 先月には、レッドカーにある英国有数の鉄鋼生産工場が、100年近く前から続けてきた生産を停止し、2,200人を解雇すると発表。工場を所有するタイ企業SSIは、ヨーロッパで2番目に大きい溶鉱炉を閉鎖する理由として鉄鋼価格の下落を挙げている。

 一方、ウェストミッドランズの鉄鋼製品会社カパロ・インダストリーズも清算を発表し、1,700人の従業員に影響が及ぶ。

 インダストリオールはイギリスにユナイト・ザ・ユニオン、コミュニティー、GMBの3つの加盟組織があり、組合員は大量失業にさらされている。

 ユナイトのトニー・バーク書記次長は次のように述べた。「イギリスの鉄鋼業は追い詰められている。ここ数日間の雇用削減のニュースを受けて、政府は英国経済のこの重要部門に対する自由放任主義から脱却しなければならない。迅速に行動しなければ産業全体にドミノ効果が波及し、鉄鋼価格のダンピングと高い光熱費に企業が押しつぶされ、さらに多くの熟練雇用が失われるだろう」

 フェルナンド・ロペス・インダストリオール書記次長は次のように述べた。「一連の雇用削減によってコミュニティー全体が破壊されてしまう。私たちは政府に対し、ヨーロッパでダンピングされている低価格の中国製鉄鋼との競争に苦戦している英国鉄鋼業を守るために、全力を尽くすよう促す。英政府は、この厳しい時期に鉄鋼業を支援しなければならず、衰退していくのを傍観していてはならない」

 インダストリオールは今年5月、ストックホルムの執行委員会で、年金削減を阻止するために闘うタタ労働者を支持する決議を可決した。タタは2016年4月にブリティッシュ・スチール年金制度を閉鎖すると明言した。しかし、35年ぶりの大規模な全国ストに直面して、タタ・スチールは交渉の場に戻った。3組合すべての組合員は7月、年金制度を存続させる新しい条件に賛成票を投じた。

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