広報ニュース

第45号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2015年12月)

インダストリオール・グローバルユニオン、カンボジアの労働者を支持

2015-12-09

2015年10月7日、不安定雇用に反対して行動を起こしたカンボジアの衣料労働者

2015年10月7日、不安定雇用に反対して行動を起こしたカンボジアの衣料労働者

 12月9~10日にプノンペンで開かれたインダストリオール・グローバルユニオン執行委員会に200人前後の代議員が集まり、世界中の労働組合の闘い、生活賃金、団体交渉、カンボジアの労働者への支持表明といった議題を取り上げた。カンボジアの衣料産業では60万人の労働者が働いている。この部門で生活賃金を目指す世界的な行動の一環として、インダストリオールはカンボジアの加盟組織8団体と協力して賃上げを要求している。

 ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は、最近の最低賃金引き上げは、家族を養っていくために十分な賃金を求める労働者の期待に応えていないとして、「カンボジアの組合による現在の要求は、ブランド各社に対する労働者の不満や、組合の13項目の要求に対して政府・使用者から回答がない状況を反映している。労働者によると、カンボジアから調達しているブランドは生活賃金を保証しなければならない」「だからインダストリオールにとって、カンボジアから調達しているブランドと協力して産業レベル団体交渉の実現を目指し、賃金を改善できるようにすることが、よりいっそうの急務となっている。責任ある購買慣行に支えられた全国交渉を達成し、ワールドクラスの製造基準に向けて前進すべきだ。カンボジアの工場から調達している衣料ブランドは、衣料労働者が生活賃金を稼げるよう確保するために責任を分担しなければならない」と述べた。

 労働・職業訓練省のサット・サモス国務次官が、執行委員会で開会の辞を述べる予定である。

 この地域の複雑な情勢を強調するために、インダストリオールは、カンボジアをはじめとするアジア諸国の生活賃金行動、団体交渉および組織化に関するパネル・ディスカッションを行う。パネリストとして、ヘン・スー・カンボジア政府代表、スウェーデン系小売大手H&Mの代表、ケン・ルーGMAC書記長、それにカンボジア、ミャンマー、インドネシアの労働組合代表が参加する。

 この国の重要な衣料産業の長期的成功には継続的対話が欠かせない、とユルキ・ライナは言う。「インダストリオールは、衣料労働者の生活条件を継続的に改善していきたいと考えており、この国の製造基盤の多角化計画も支持する」「そして、新しい労働組合法と、結社の自由および団体交渉に関するILO条約との整合性を確保したい」と述べた。

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