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第156号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2023年2月15日)

スリランカの債務免除を公に要請

2023-01-16

【JCM記事要約】

  • スリランカのインダストリオール加盟組織は、金融危機に見舞われ貧困が拡大し国民の栄養失調が悪化している状況の中、同国の債務免除を求めるべく国際支援の拡大を呼び掛けている。また、加盟組織は政府に対し、食品にかかる間接税・直接税の即時撤回や、電力とエネルギーの関税引き上げの即時停止等を要求している。
  • インダストトリオールのケマル書記次長は、労働者が食事も満足に取れないような状況の中では、国際社会が債務帳消しによって支持を表明するべきであり、インダストリオールとして加盟組織の要求を支持・支援していく、とした。

 

2023年2月15日:スリランカのインダストリオール加盟組織は、この国が最悪の金融危機に見舞われる中で債務帳消しを要求している。
                                                      

世界中で180人以上の経済学者や開発専門家がスリランカの債務帳消しを求めている動きに呼応して、インダストリオール加盟組織は、これはスリランカが単独で解決できる問題ではないため、すべての2国間、多国間および民間の貸し手が再構築の負担を分かち合うよう要求しており、国際的な支援・連帯の拡大を呼びかけている。

スリランカへの主要な貸し手はアジア開発銀行、日本、中国、世界銀行などである。国際通貨基金(IMF)、世界的な労働者団体、労働者の権利を擁護する団体に書簡を送った。

「スリランカを対外債務危機から直ちに救済する必要があるIMFは貸し手に接触し、この国を助けるために責任あるフォーラムを設置しなければならない。スリランカの労働者階級は悲惨な状況にある。残念ながら、政府は2023年度予算で貧困層を救済しなかった」と自由貿易地域・一般サービス従業員組合のアントン・マークス共同書記は言う。

インダストリオールが開催した連帯会合で、加盟組織は、貧困の拡大、子どもの栄養失調の増加、耐え難い経済的苦難による学校の退学についてなどの懸念を表明した。

加盟組織は政府に以下を要求している。

  • すべての不可欠な食品にかかる間接税・直接税の即時撤回
  • 電力とエネルギーの関税引き上げの即時停止
  • 経済改革のための全国政労使協議会の設置

ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長は言う。

「インダストリオールはスリランカの加盟組織をしっかり支え、要求を全面的に支持する。生活費の急上昇が重くのしかかる中で労働者が12回の食事も取れない国のために、国際社会が債務帳消しによって支持を表明するときだ」

2022年にスリランカで行われたデモの写真

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