トルコの労働者が賃上げ要求後に解雇
2023-03-30
【JCM記事要約】
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2023年3月30日:自動車サプライヤーのマタ・オートモーティブで、ビルレシク・メタル・イスの組合員が正当な賃上げ要求への対応として使用者から解雇された。
組合員たちは2月27日からストライキ中で、25%の追加賃上げ、労働条件の改善、職場の安全衛生改善を要求している。
争議行為が始まって以来、マタ・オートモーティブ経営陣は労働者の要求に抵抗し、敵対的な態度を示した。経営側はトイレに施錠して労働者が使えないようにし、ビルレシク・メタル・イスと誠実に交渉するどころか、650人の組合員を解雇した。
労働者は組合とともに、地域社会と市民社会組織の支援を受けて、当初の労働条件改善要求と併せて復職を要求している。
高インフレと購買力低下を受けて、多くのトルコの労働者・組合が、マタ・オートモーティブが活動している大規模な金属部門をはじめ、さまざまな部門で特別の賃上げを獲得するために総力を結集している。
ビルレシク・メタル・イスと組合員はキャンペーンの一環として、要求を伝えるためにイスタンブールからアンカラまで行進することを決定した。しかし3月27日、労働者は機動隊によって阻止された。
このような混乱にもかかわらず、労働者はアンカラにたどり着き、自分たちの要求について政党や当局とやりとりした。
ビルレシク・メタル・イスのアドナン・セルダログル会長は次のように述べた。
「トルコは、大臣と議員の大多数が資本のスポークスパーソンである政府に長年支配されてきた『有力者のパラダイス』になっている。このため、彼らは私たちの進路を妨害することによって、アンカラの当局に正当な要求を伝えさせまいとした」
インダストリオール・ヨーロッパ労働組合のリュック・トライアングル書記長は言う。
「トルコはEUの加盟候補国だが、3月のマタ・オートモーティブの妨害に見られるように、実際には欧州の価値観と原則、規則に完全に反している。私たちはこの反民主主義的な行動を拒絶し、抗議する。平和デモは人権だ。私たちは抵抗しているマタ労働者と連携する」
ケマル・ウズカン・インダストリオール・グローバルユニオン書記次長は次のように述べた。
「私たちはマタ・オートモーティブならびにビルレシク・メタル・イスの同僚と連帯する。解雇された労働組合員を直ちに復職させ、彼らの要求に応じなければならない。労働者が安全衛生と賃上げ、基本的権利を求めて闘っているときに解雇されるのを許すことはできない。公正が得られるまで、この闘いを支援する」
マタ・オートモーティブは、テスラ、ベントレー、ジャガー、アウディといった高級自動車ブランド向けに部品を製造している。