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第160号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2023年9月22日)

マレーシアの組合、政府にILO決定の尊重と労働者の復職を要求

2023-08-21

2023年8月21日:マレーシアの全国輸送機器・関連産業労組(NUTEAIW)はアンワル・イブラヒム首相に対し、ハイコム・オートモーティブ・マニュファクチャラーズに不当解雇された5人の労働組合員の救済を強く促している。


このインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織は、プトラジャヤの総理府前で抗議して覚書を提出し、ハイコム・オートモーティブにおける組合に対する差別の中止と5人の労働組合員の復職ならびに未払賃金の支払いを要求した。

NUTEAIW書記長でインダストリオール執行委員のゴパール・クリシュナム・ナデサンが次のように述べた。

「ILO結社の自由委員会がハイコム・オートモーティブによる結社の自由の侵害を確認したので、新首相に、同社に対して大胆な行動を取るよう促す」

「マレーシアには、団結権と団体交渉に関するILO第98号条約の組合差別禁止条項に従う国際義務がある。政府は1961年にこの国際条約を批准した」

解雇された労働組合員の1人であるハイキディル・ビン・ジャマルディンがこう述べた。

「私たち労働者には、勤務時間後に組合活動に参加する権利がある。同社は、法律で保護された合法的な組合活動への参加を理由に私たちを罰してはならない。私たちは7年間失業しており、これは同社の不当行為だ。私たちは首相に、介入して私たちの権利を守るよう要請している」

5人の労働組合員が解雇されたのは2016年、勤務時間後にハイコム・オートモーティブの敷地外で団体交渉に関する組合の状況説明会に加わったあとのことである。同社は会社のイメージを傷つけたとして労働組合員を非難した。

2021年、インダストリオールとNUTEAIWはILO結社の自由委員会に苦情を申し立てた。この国際機関は2022年6月、ハイコム・オートモーティブは労働者の結社の自由を侵害しているとの裁定を下した。

NUTEAIWから覚書を受け取った首相秘書のチャン・ミン・カイは、総理府として苦情を調査し、組合に回答すると述べた。

岩井伸哉インダストリオール東南アジア地域事務所所長は次のように述べた。

「インダストリオールは、マレーシアで労働者の権利を守るための闘いと連帯している。引き続き紛争を監視し、ILO結社の自由委員会に最新情報を提供していく」

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