広報ニュース

インダストリオール・ウェブサイトニュース第11号(2013年7月16日~7月31日)

インダストリオール、ボスニア・ヘルツェゴビナにおけるミッタルの給料未払いを非難

2013-07-26

 コークス化学製品会社GIKILが賃金を支払わずに組合を攻撃しているため、インダストリオール・グローバルユニオンはボスニア・ヘルツェゴビナのルカバツ市で加盟組織を支持して介入した。

 プラモード・ミッタル傘下のイスパット・グループは、数カ国で社会的混乱を引き起こした過去がある。ここ5年間に同社がナイジェリア、リビア、ブルガリアで取った行動は、従業員と地域社会、進出先の法律・経済を一貫して完全に無視している。例えば、最大7カ月にもわたって賃金を支給せず、多くの労働者を自殺に追い込んでいる。同社は設備を分解して輸出していることでも知られる。

 イスパット・グループの子会社グローバル・インフラストラクチャー・ホールディングスは、昔からボスニア・ヘルツェゴビナで非良心的な行動を取ってきた。同社は北部のルカバツ市にあるコークス化学製品会社GIKILの少数株主だ。GIKILは中欧、トルコおよびインドで不可欠な製鋼燃料コークスを販売している。

 この会社は地元のトゥズラ県が過半数の67%を所有しているが、工場を経営しているのはグローバル・インフラストラクチャー・ホールディングスである。同社はルカバツでも例のごとく、法律と1,000人の従業員を繰り返し完全に無視している。

 度重なる賃金不払いで、特に経営側が一方的に最低賃金以下に大幅減給している中で、GIKIL操業開始後の10年を通じて労働者は受け入れがたい状況に置かれてきた。

 GIKIL経営陣は現在、現地の独立化学・非金属労組でインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のFBIHに対する威嚇をエスカレートさせている。経営陣は621日にルカバツの上級社員60人に書簡を送り、同労組を脱退して他の労働者にも脱退を促す模範を示すよう強く求めた。

 GIKIL労働者に対する圧力強化の直接の理由は、18,000万兌換マルク(9,200万ユーロ)の債務だ。しかし、この債務は人為的なものであり、非常に疑わしい取引によって生じた。GIKILは、同じ持株会社の別の子会社(グローバル・インフラストラクチャー・ホールディングス所有のステンコム)から、高価格で長期にわたって石炭を購入する契約を結んだのである。

 インダストリオールはボスニア・ヘルツェゴビナの地方・国家政府に提訴している。

 ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長はクマール・ナスGIKIL最高経営責任者に書簡を送り、以下のとおり確認した。

「私たちは、加盟組織である独立化学・非金属労組FBIH(カタ・イベルジク会長)を断固支持しており、御社経営陣が速やかに行動して組合パートナーと誠実な社会的対話に入り、虐待的な給与不払い慣行を解消し、組合脱退を求めて組合員に圧力をかけるのをやめ、ステンコムとの詐欺的な取引によって生じた人為的な金融債務を解決する方策を見つけるよう求めます」

次のニュース »