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インダストリオール・ウェブサイトニュース第13号(2013年9月2~16日)

フィアットでFIOM代表が復活

2013-09-04

フィアットで長期にわたって続いていたイタリアのインダストリオール加盟組織FIOM-CGILに対する差別が終わった。

イタリア系自動車メーカーのフィアットは201392日、FIOMに書簡を送り、同社で組合代表を任命するよう勧めた。この決定に至るまで3年近く、FIOMは多数の裁判で闘い続けてきた。

紛争が一気に解決したのは、723日に憲法裁判所が重要な判決を下し、「労働協約締結の拒否を理由に組合を差別してはならない」と宣言したおかげである。憲法裁判所は、イタリアの労働法である「労働者法」第19条見直しの必要性に触れた。

実際に同法第19条には、少数組合が協約の締結によって企業で組合代表を獲得するよう促すことを意図する原文が盛り込まれていた。FIOMの報告によると、フィアットは論議を呼ぶ方法でこの原文を扱い、「組合はたとえ従業員の過半数を代表していても、使用者の提案する労働協約への署名を拒否した場合は、もはや組合代表を獲得できない」と主張していた。

この論理によってフィアットは、FIOMを労働者評議会から締め出し、FIOMに同社施設内での集会や組合活動を許可しないことができた。

組合代表の任命を勧められたあと、FIOMは誇りをもって将来の活動を見据えており、マウリツィオ・ランディーニFIOM-CGIL書記長は次のように述べる。「FIOMは工場の正門まで戻った。今、フィアットはあらゆる形態の差別を撤廃し、問題の本質、すなわちイタリアにおける同グループの将来の生産と雇用に取り組んでいる」

それでもなおフィアットは、組合代表に関する法律を整備してイタリアへの投資を維持すべきだと警告した。

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