第47回定期大会
マレンタッキ
海外代表挨拶
不安定労働に対する闘いに
全力で挑戦


マレンタッキIMF(国際金属労連)書記長

海外来賓とIMF本部を代表して、本大会に招待していただいたことについて感謝を示したい。また、今年5月のIMF執行委員会(於京都)も大変素晴らしい大会となった。重ねて御礼を申し上げたい。


◆経済的・財政的に非常に困難な時代
  今大会は大変困難な時期に開かれることとなった。私たちは経済的・財政的に非常に困難な時代に置かれている。私はこの状況は投機によって引き起こされたと思う。そうした中、労組としては、新たな経済政策を提言することで、労働者の購買力を上げ、経済回復につなげていく必要がある。
多くの国で基礎生活物資の高騰により暴動が起きている。多くの人々は最低必要な食糧すら買えず、飢餓に直面している。このような状況を放置すれば世界的不況を招きかねない。労働組合のリーダーとして、私はこの状況を止めるべきだったし、止めることができたのではと思う。それこそが政治・政府の役割であるはずだ。世界金融危機の発端となった米国のサブプライムローン問題にしても、無責任な融資を放置した米国の誤った金融政策が生み出した危機だと認識する。一方、今回の危機で住宅ローン返済ができなくなった人の殆どが非正規雇用者であったことが明らかとなった。彼らは不安定労働者であり、安定した人生設計を描くことができないでいる。

◆不安定労働に対するキャンペーン展開
IMFは不安定労働に対する戦いを挑んでいる。加盟組織や世界の労組組織と連携して、不安定労働に対する共同戦線を張らなければならない。そうした認識から、IMFはすべての国際的労組と協力して、9月7日から10月7日までの運動期間を設けることにした。日本での取り組みにも期待したい。
日本は台風の季節にあるが、政界にも台風――古いものを一掃し、新しいものを持ち込む風――が必要だ。
また、日本だけでなく、世界の政治にも変革が求められている。そのために私たちは各自その役割を果さなければならない。IMFは来年5月の世界大会に向けた準備を進めている。その一環として、2010年から2014年までの行動方針(アクションプログラム)を作成しているが、それは非常に重要な取り組みである。また、世界大会に向けた準備と同時に、IMF−JCがIMFの活動を担うことが重要だ。IMFを通じて日本の経験を共有するのは、全世界の労組活動にとって大変重要である。

◆加藤議長をはじめ退任役員に感謝
加藤議長をはじめ、今回退任される方々について、IMFを代表してこれまでの貢献に感謝を示したい。同時に、本大会で選出される新役員には、COC締結への尽力とメンバー減少に歯止めをかける組織作りをお願いしたい。IMFとしては今後もJCと緊密に連携していく方針である。それが全世界の労組活動の底上げにつながると確信する。
最後に本大会の成功を心からお祈りしたい。