IMFニュースブリーフ

UAW組合員に南部への転勤の選択肢を

同労組はダイムラークライスラーに圧力をかけ、組合員が異動に応じられる場合は転勤させることに同意するよう求めている。


アメリカ:
全米自動車労組(UAW)と「3大自動車メーカー」(ゼネラル・モーターズ、フォード、ダイムラークライスラー)および自動車部品サプライヤーのデルファイ、ビステオンとの2003年団体交渉が、かなり進んでいる。現行の労働協約は9月14日に満了する。
 ダイムラークライスラーにおける交渉の興味深い目玉は、UAWが同社に対し、クライスラー・グループ外部のUAW組合員が、アラバマ州バンスにある(現在のところ)未組織のメルセデス・ベンツ組立工場と、ジョージア州サバナ郊外での建設が提案されているダイムラークライスラー商用バン組立工場に転勤することを受け入れるよう求めていることである。
 1997年に操業を開始したアラバマ州のメルセデス・ベンツ工場は、増築によって2004年までに現在の倍以上の規模になる予定である。現在、この工場は2,000人の非組合労働者を雇用しているが、新工場が完成すればさらに2,000人が雇用されると予想され、UAWは異動の求めに応じられる組合員労働者が同工場に転勤できるようにすることを希望している。
 UAWは、米国南部の未組織自動車工場だけでなく、外国所有の自動車メーカーも組織化したいと考えている。
[2003年8月18日]