IMFニュースブリーフ

IAM&AWがUSエアウェイズ争議で強力な支援を得る

運輸関連労組は、熟練航空労働者数千人分の雇用を守ろうとする闘争においてIAM&AWと連帯する。

 

アメリカ:アメリカ労働総同盟産業別労働組合会議(AFL-CIO)の運輸業部門(TTD)に加盟する35組合は、USエアウェイズ保有エアバス機のヘビーメンテナンスを外部委託するかどうかをめぐる同社との争議において、全米機械工・航空宇宙労組(IAM&AW)を強力に支援することを誓約している。
 この航空会社は、熟練機械工の雇用をアラバマ州モビールのシンガポール系企業に外注しようと考えているようである。同社は、このアラバマ工場で安全基準に違反したために連邦当局から10万米ドルの罰金を科せられており、労働者の賃金・給付を減らしている。
 TTDの決議は、USエアウェイズの関連組合が個別に関与することを強調し、以下のとおり明記している。
● 数千人分の機械関連雇用の外注を阻止するために、USエアウェイズ経営陣との闘争においてIAM&AWを支援する。
● このシンガポール企業への外注計画を撤回するようUSエアウェイズ経営陣に強く要求するために、組合員に行動を起こさせる。
● 連邦議会議員に対し、USエアウェイズのシンガポール外注計画が原因で生じるであろう壊滅的な雇用削減からアラバマ州の労働者を保護するよう強く催促する。
 トム・ブッフェンバーガーIAM&AW国際会長は次のように語った。「雇用を守るために必要なあらゆる法的措置を講じる用意がある。これは大規模な争議であり、例えば法律に定められる一時的差し止め命令、差し止め請求権、業務の中断などを求めることになるだろう。……IAM&AW組合員が協約に基づいて46年前から実施してきた仕事をUSエアウェイズが外注するのを認めれば、この産業の全職種に波及効果が及ぶだろう」
 特に9・11テロ攻撃のあと、IAM&AW組合員はUSエアウェイズの破産を避けるために繰り返し犠牲を払ってきた。同労組は、この航空会社で機械工・関連従業員5,000人と航空機サービス従業員4,450人を代表している。

最新情報:10月6日、USエアウェイズはIAM&AWに対し、エアバス機121機のうち10機のヘビーメンテナンスをアラバマ州モビールのシンガポール・テクノロジーズ・モビール・エアロスペース・エンジニアリングに外注するとの決定を通告した。1949年に労使が初めて団体交渉関係を確立してから、同社が航空機のヘビーメンテナンスを下請に出すのは今回が初めてのこととなる。IAM&AWは、この仕事が外部施設に移転されるのを防ぐべく直ちに一時的差し止め命令を申請し、裁判所での申し立てで「このような下請は両当事者の団体交渉協約で厳しく禁止されている」と主張した。ペンシルベニア州の米連邦地裁判事は、10月10日に聴聞会の予定を組んでいる。
[2003年9月29日]