IMFニュースブリーフ

IMF船舶解撤プロジェクトが拡大

対象範囲がアランの大規模な船舶解撤現場に拡大された。目標の一つは船舶解撤労働者を組織化して労働組合を設立することなどである。


インド:
パイロット・プロジェクトの成功を受けて、国際金属労連(IMF)はインドの船舶解撤産業で金属労働者を組織化するための包括的な事業を開始した。この主要プロジェクトは2004年7月から(暫定的に)2007年6月まで実施されており、マハラシュトラ州ムンバイからグジャラート州アランのはるかに大きな船舶解撤現場へと対象範囲を広げることを目指している。
 2003年7月、IMFはパイロット・プロジェクトを開始し、ムンバイの船舶解撤労働者にいくつかの不可欠なサービスを提供するとともに組織化の動機を与えることによって、労働者らが抱える基本的問題に取り組んだ。実施された活動として、労働者への飲料水の供給、非常用救急サービスの確立、応急処置に関する労働者の訓練などが挙げられる。
 「私たちは船舶解撤労働者の信頼を勝ち取った。今度は、それよりもずっと困難な任務、すなわち適切な労働者組織の確立に取り組まなければならない」とニューデリーのT・ディバディーナムIMF地域代表は言う。
 今後数年間のプロジェクト目標の一つは、船舶解撤労働者を組織化してアランとムンバイで労働組合を設立することである。これらの労働組合が団体交渉や使用者との交渉を実施できるようにしなければならない。
 船舶解撤労働者の大部分が移民労働者で、主としてインドの他の州から集まっている。伝統的に、これはカースト、宗教、地域ごとに労働者を分裂させる傾向を生み出している。この状況は組織化プロジェクトにとって特別な課題を提起しているため、この主要プロジェクトの一環として、さまざまなグループ出身の代表で構成される委員会を設置し、労働者の間に連帯を生み出せるよう目指す。
[2004年9月3日]