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IMFが津波ミッションについて報告

IMF地域代表が、インドネシアとスリランカの津波被災地へのグローバル組合ミッションについて報告した。


全世界:
地震と津波で破壊された地域を訪問した教育インターナショナル(EI)主導のグローバル組合ミッションは、インドネシアとスリランカで壊滅・荒廃の現状を目のあたりにした。
 P・アルナサラム国際金属労連(IMF)地域代表はインドネシアから報告し、インドネシアのアチェ州と北スマトラ州で推定17万人が命を落とし、それ以上に多くの人々が住居を失った、この大惨事の余波について説明した。
 アチェ州の州都バンダアチェでは、8万人を超える人々が死亡した。殺人津波は沿岸から7キロメートルの地点にまで達し、その途中にあるものすべてを飲み込んで押し流した。建物、街灯柱、道路、車両が数分間で消滅した。かつて人口が密集していたこの沿岸の町は完全に破壊された。
 「大損害を受けて120人を超える生徒が死んだ学校があった。いくつかの兵舎が兵士もろとも波に押し流された。バス、車、オートバイが大破し、沼地のような泥水に部分的に水没していた。あたり一面、瓦礫と難破物と残骸だらけだ」とアルナサラム地域代表は説明した。
 「地域全体が腐乱しかけている死体や植物の異臭に包まれている。ココヤシの木が何本か残っている以外、植生は壊滅した。何千軒もの家や店が完全に廃墟と化している。死体を積んだトラックが埋葬地へ急行する間、道路沿いに回収を待つ死体が並べられている」と代表は述べた
 アルナサラム代表は自らが目にした光景にショックを受け、「私たちはみなメディアでこの災害の影響を見てきたが、どれだけ言葉を尽くしてもこのすさまじい状況は説明できない」と語った
 スリランカからは、T・ディバディーナムIMF地域代表が同じような破壊・絶望の光景を報告した。ここでの死亡者数は約4万人と見られる。さらに、何百万軒もの家屋や多くの学校が損害を受けた。
 ミッション派遣中にディバディーナム代表は、IMFに加盟するスリランカ・ニダハス・セワカ・サンガマヤ労組およびジャティカ・セワカ・サンガマヤ金属労連と会談した。 「両連合団体は被災した組合員を援助している」とディバディーナム代表は報告している。「両組織は情報収集を続けており、どのような対応が必要かについて共同案を作成する予定だ」
 この会談の際、ジャティカ・セワカ・サンガマヤ金属労連は、およそ550世帯の組合員が被害に遭ったと報告した。これらの世帯は身内を失ったり、負傷したり、家の全部または一部を破壊されたりした。
 ディバディーナム代表は、今回の災害で亡くなった金属労働者ポール・グラチュエン・ロドリゴの妻と2人の子どもに会った。一家は住居を完全に破壊され、現在、夫・父のいない生活に直面している。
 ディバディーナム代表は、180人が雇用されるセイロン・クォーツ・コンピュータ・チップ工場の労働者にも会った。この事業所は完全に破壊され、労働者の雇用が危機に瀕していた。
 ミッションは、グローバルな組合運動がこの災害で被害を受けた人々や労働組合を援助できる方法の確認に着手した。IMFは、他のグローバル・ユニオン・フェデレーション、地域事務所および現地の組合と協力しながら、被災者に連帯と支援を提供するための最善の方法を見つけようと努力を続けている。
 追加情報はEIの特別津波サイト(www.ei-ie.org/tsunami)で入手できる
[2005年2月4日]