IMFニュース・ブリーフス
労働組合がWTOでの開発に関する空虚な美辞麗句を非難

労働組合運動は昨日(12月12日)香港で、「貿易援助」は発展途上国の開発努力を妨げかねない譲歩への見返りであってはならない、と警告した。


香港:
国際労働組合運動は昨日(12月12日)、国際労働機関(WTO)閣僚会議の開幕に先立って開かれた最後の内部戦略会議で、「貿易支援」は当面発展途上国の開発努力を妨げるおそれのある幅広い譲歩へのお返しであってはならない、と警告した。
 「貿易関連の開発援助は確かに望ましい。だが、工業国は援助を口実に、発展途上国に将来の工業開発や公共サービスを抵当に入れさせるふりをして強制してはならない」と、ガイ・ライダー国際自由労連(ICFTU)書記長は述べた。  組合側は、今回のWTO閣僚会議で、輸出補助金などの輸出支援による農産物ダンピングの早期廃止をはじめとする決定を下し、発展途上国の妥当な要求を採択するよう要求した。このダンピングは、発展途上国の人口の大多数を占める数十億人の農場労働者に壊滅的な影響を与えている。
 この組合会合は、「深刻な雇用喪失や社会混乱が引き起こされる場合は、各国にWTO自由化約束の変更を認めるべきだ」というアルゼンチン、ブラジル、南アフリカ共和国の提案を強く支持した。
 IMFは、ICFTU、他のグローバル・ユニオン、社会運動とともにWTO会議に参加し、貿易ルール変更に先立って開発・雇用への影響を評価するよう要求する。カーラ・コレッティIMF国際関係担当部長、シルムコ・ノンドワング南アフリカ全国金属労組(NUMSA)書記長、フェルナンド・ロペス全国金属総連合(CNM/CUT)書記長が、香港でWTO会議関連の労働組合・市民団体活動に参加している。
 ICFTUはwww.workersvoiceatwto.orgで、定期レポートやプレスリリース、毎日更新されるブログによって事態の展開を報告している。

[2005年12月13日]