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ライトン工場に関するPSAの発表はグローバル協約違反

労働者・組合との情報・協議手続きを経ずに、2007年中ごろまでに英国の工場を閉鎖すると発表した行為は、会社の約束に反している。


イギリス:
PSAプジョーシトロエンは、先ごろ締結された国際枠組み協約(IFA)の規定に従わず、労働組合・従業員代表との情報・協議プロセスを経ずに、英国ライトン工場の閉鎖計画を公表した。
 2007年7月までにライトン工場が閉鎖されれば、2,300人の労働者が解雇に直面するだろう。コベントリー地域などの部品サプライヤー事業で、さらに失業が発生する可能性がある。同社はグローバル協約の中で、「当社の事業を変更する場合、時宜を得た方法で従業員代表に情報を提供し、協議する」と約束している
 ライトン工場閉鎖発表の2カ月足らず前に締結されたIFAは、「PSAプジョーシトロエンは、当社の将来に影響を及ぼす重要な決定について情報・協議を受ける従業員代表の権利を認める」と明記している。さらに同社は「当社の事業について、また労働条件や雇用に直接・間接に影響を及ぼしそうな問題について、従業員に定期的に情報を提供することを約束する。これは特に現地の従業員代表機関や組合を通して実施する」。
 グローバル協約によると、「PSAプジョーシトロエンは、事業を変更する場合、あらかじめ関連国内当局に通知し、当局と協力して現地の利害をよりよく考慮することに同意する」。この規定の遵守は、ライトン工場の労働者、コベントリー地域のサプライヤー企業で働く労働者、そして地域全体の人々にとって重要である。
 IMFは同社に対し、労働組合・従業員代表組織との情報・協議プロセスを実施することにより、IFAに定められる社会的責任に従って迅速かつ積極的な措置を講じ、工場閉鎖の代替策を見つけるよう強く要請している。

[2006年4月28日]