IMFニュース・ブリーフス
アスベスト使用禁止へ向けて前進

ILOはアスベスト全面禁止を推し進める。


ジュネーブ:
第95回国際労働総会で、労働組合はアスベスト全面禁止へ向けて、さらに一歩踏み出すことに成功した。6月14日、国際労働機関(ILO)安全衛生委員会はアスベストに関する決議を採択した。この決議はILOに対し、あらゆる種類のアスベストとアスベスト含有材料の将来的な使用の禁止を促進するよう要求している。
 この画期的な決議は、使用者代表と2大アスベスト輸出国であるカナダおよびジンバブエの政府代表の反対を押し切って採択された。
 この決議は、アスベスト使用を擁護する圧力団体に対しても、「ILOは『アスベストは安全に使用することができる』という見解を支持している」と主張することを明白に禁止している。この主張は、アスベスト業界が発展途上国で頻繁に利用している戦術である。
 「今回の決定は、毎年10万人の労働者を死亡させている世界最悪の物質の1つを禁止するための闘いにおいて、勝利への重要な一歩だ」とマルチェロ・マレンタッキIMF書記長は述べた。「私たちはILOの決定を称賛し、アスベストの製造とその致命的な影響が過去のものとなる日を楽しみにしている」
 この決議はILO加盟国にアスベストの製造中止を義務づけてはいないが、道徳的な重みがある。この決議は、加盟国に各国でアスベスト使用を禁止するための国家政策や国内プログラムの立案を奨励する、正式なILO政策の一部となった。
 決議文はIMFウェブサイトで公表されている。


[2006年6月16日]