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IGメタルがドーハ・ラウンドに関して要求

IGメタルはドイツ政府に対し、どんなことをしても、たとえ発展途上国を犠牲にしてでもWTOドーハ・ラウンドの妥結を目指す姿勢を改めるよう要求している。


ドイツ:
IGメタルは先週、ドイツの経済技術大臣に書簡を送り、世界貿易機関(WTO)ドーハ・ラウンドでの交渉にあたり、開発問題と世界中の労働者の状況とを考慮に入れるよう要求した。
 6月30日にジュネーブで開かれたWTO閣僚会合が決裂したあと、IGメタルはドイツ政府に対し、どんなことをしても、たとえ発展途上国を犠牲にしてでも妥結を目指すのをやめるよう強く要請している。
 この書簡でIGメタルはドイツ政府に、現在WTOで討議されており、発展途上国の国内産業に重大な損害を与えそうな非農産品市場アクセス(NAMA)案が採択されないようにするため、尽力することを要求している。
 IGメタルが主張するとおり、WTOドーハ・ラウンドは逆に、発展途上国のために、国内市場と積極的産業政策に基づく妥当な開発戦略の余地を残すうえで役立つものでなければならない。またIGメタルは、発展途上国の関税削減率は工業国の削減率より大幅に小さくすべきだ、と述べている。
 「国際貿易にうまく参加するには工業化を十分に成功させる必要があり、その逆ではない」とIGメタルは書いている。
 IGメタルの書簡は、英語版とドイツ語版が公表されている。スペイン語版も出る予定。

[2006年7月12日]