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アルコアの請負業者、組合活動を理由にオーストラリアの労働者を告訴

トータル・コロージョン・コントロールズは、組合の会合が規定の時間を15分超過したことを理由に、従業員のうち40人にそれぞれ2万8,600オーストラリア・ドル(2万1,800米ドル)、AMWUに少なくとも22万オーストラリア・ドル(16万8,000米ドル)の賠償金を要求している。

オーストラリア:
使用者たちは、ハワード政権が導入した新しい反組合的な法律をしきりに利用したがり、現在、個々の従業員や組合を訴えることによって労働者を威嚇し、争議行為を阻止しようとしている。

 企業は新法導入に乗じて利益を増やそうとしており、労働者の暮らしや家庭、家族の福祉が危険にさらされている。

 ギャリー・グラハムは4人家族で、総額2万8,600オーストラリア・ドル(2万1,800米ドル)の訴訟に対抗して法廷で争うことになる、40人のトータル・コロージョン・コントロールズ(TCC)従業員の1人だ。彼はこの判決が家族の未来に与える影響を心配している。

 「燃料費や金利の上昇で生活がかなり苦しいため、そんな多額の賠償金を課せられたら、本当に窮地に陥ってしまうだろう」とギャリーは報道関係者に語った。

 ウェスタン・オーストラリア州を拠点とするTCCは、アルコアの下で足場建設に従事している請負業者のうちの1社だ。TCC従業員とオーストラリア製造労組(AMWU)に対する今回の訴訟は、企業が職場関係・建設業改善法に盛り込まれた罰則を利用した初めてのケースである。

 同社は、「この会合は所定時間を超過したため、不法な争議行為となる」と主張、労働者と組合を相手取って数万ドルの訴訟を起こしている。ジョック・ファーガソンAMWUウェスタン・オーストラリア州書記は、労働者は何も間違ったことをしていないと述べる。

 「これは組合運動の合法性に対する極めて強引な攻撃であり、私たちは総力を結集してこの訴えに対抗する」と、ファーガソン書記は語った。