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KMWU組合員11万人がFTA反対スト

KMWUは、6月30日に締結された韓米自由貿易協定に反対して抗議ストを実施した。


韓国:韓国金属労組(KMWU)の組合員は6月29日、韓米自由貿易協定(韓米FTA)に反対し、ソウル中心部と各地域で一連の集会を開始した。ソウルでは、2万人の労働者や農民、学生が、韓国民主労総(KCTU)および韓米FTAに反対する韓国同盟(KoA)の傘下で、6月30日(土)に韓国とアメリカが締結した協定への異議申し立てを表明した。
韓米FTAは、まだ米議会と韓国の一院制議会で批准されていないが、成立すれば、底辺への競争において韓米両国の労働者を競い合わせると同時に、資本移動と金融投機を可能にする。この協定は、労働者の基本的権利の有意義な保護を盛り込んでおらず、有利な雇用の破壊、臨時雇用化の推進、国民皆保険その他の公共サービスの弱体化によって経済成長を達成するシステムに基づいている。
金曜日の集会に先立って、KMWUは韓米FTAに反対して一連の地域・全国ストを実施し、FTAが組合員に与える影響に関して重大な懸念を表明した。その後、使用者側は経済的損失に対する損害賠償を請求。その結果、政府はKMWU役員67人を取り調べ、KMWU幹部27人の逮捕状を発行した。その中には会長、第1副会長、書記長、14人の地域支部長が含まれていた。
6月28日、全国で11万人のKMWU組合員がストに入り、蔚山のKMWU現代自動車支部の組合員も12時30分に生産を停止した。現代自動車の労働者は、FTA反対ストを実施したために政府と使用者、マスコミの集中攻撃を浴びていた。大集会を開けば暴力的な弾圧を受けるおそれがあったため、労働者は工場敷地内の9カ所に集まり、生産ラインの近くで小規模集会を開いた。
6月25日に忠清道と全羅北道で約9,000人のKMWU組合員が、6月26日にソウル大都市圏と全羅南道・光州で2万300人を超える労働者が、そして水曜日には瀛南(ヨンナム)地域で3万8,000人の労働者がストを実施した。
国際労働組合総連合(ITUC)とOECD労働組合諮問委員会(TUAC)が、IMFおよびIMF加盟組織数団体、その他の団体とともに、KMWUが産別組合になってから初めて行った全国ストで同労組に連帯書簡を送った。

[2007年7月2日]