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IMF、ブルネルとIFAを締結

IMFと加盟組織AMWUは、全世界で活動する人材派遣会社ブルネルと国際枠組み協約を締結した。


全世界:IMFとオーストラリア製造労組(AMWU)は、ブルネルと国際枠組み協約(IFA)を締結した。同社はオランダ系の国際的な人材派遣会社で、エンジニアリング、情報通信技術、法務、財務、保険、金融の各分野における熟練労働者の配備を専門としている。
協約締結により、ブルネルは労働者およびIMFと協力して基本的人権を保障することを正式に約束した。この協約は、当初はIMF傘下のブルネル事業に適用され、結社の自由、団体交渉権、同一賃金を受け取る権利、強制労働・児童労働の禁止、差別禁止に関する国際労働機関(ILO)中核的労働条約に明確に言及している。
このIFAは、組合差別の自制を定めており、腐敗防止への取り組みを明記している。またブルネルは、機会均等の採用慣行と継続的な技能開発にも責任を負い、国内法と労働協約に定められる条件と同等以上の報酬を確保することも約束している。ブルネルはサプライヤーや下請業者にもILO条約の遵守を求め、不遵守があった場合には、契約打ち切りも含めた制裁が加えられる。
この協約は、オーストラリアでハワード政権が臨時移民労働者を利用し、賃金・労働条件が低下している状況に対応して締結された。「ハワード政権下で、臨時移民労働者は多額の派遣手数料、質の低い住宅の高すぎる費用、負傷による解雇、組合加入に対する強制送還の脅し、劣悪な賃金・労働条件によって、ひどく搾取されている」と、ジュリアス・ローAMWU会長は説明する。
「AMWUは、移民労働者が市民権その他の権利を完全に享受することを前提として、移民を強力に支持しており、これらの移民労働者の苦境を明るみに出すとともに、臨時移民労働者を利用しようとする企業と労働協約を締結すべく努力している」と同会長は述べた。
「ブルネルとの協約によって、臨時移民労働者は絶対に必要な場合に限り利用され、訓練、同等の賃金・労働条件、組合・労働協約による保護を受ける。この部門における雇用の国際性を考えれば、IMFの支援による国際協約が不可欠だった」と同会長は述べた。 この協約はIMFウェブサイトに公表されている。

[2007年7月3日]