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AvtoVAZ組立工場で賃上げ要求スト

スト参加者は会社側の嫌がらせや脅迫に負けていない。


ロシア:この巨大自動車会社のトリアッティ組立工場で8月1日、300人の労働者がストを実施した。主な要求は、賃金を2万5,000ルーブル(1,000米ドル)に引き上げることだった。
 AvtoVAZの賃上げ要求は少し前に出され、親大統領の「統一ロシア」党は地方選挙戦で賃上げを約束した。政治家たちは選挙に勝つと約束を忘れたが、労働者は忘れなかった。
 AvtoVAZはロシア最大の自動車会社で、11万人以上を雇用し、人口70万人の都市トリアッティの生活を左右する。工場の月給7,000〜1万ルーブル(275〜393米ドル)は、一般に控え目なロシアの基準から見ても低い。この工場は2年前に国有企業ロソボロンエクスポールトによって買収された。住民の多くが、国有化で状況が改善すると期待していた。しかし、そうはならなかった。
 ロソボロンエクスポールトは、戦略的投資家の誘致を計画している。誘致企業はマグナに決まる可能性があり、同社はすでにAvtoVAZとの合弁事業設立に同意している。同社の現経営陣は外国人投資家にとっての「魅力」を積極的に高めており、社会インフラを削減し、賃金調整を拒否し、予定されたレイオフを実施し、工場から労働組合活動家を追い出している。
 AvtoVAZの組立工場ではストの準備が散発的に進められ、労働者が独立闘争委員会を選出した。この工場では2つの組合が活動している――IMF加盟組織の自動車・農業機械労組(AFW)と、加盟申請中のEdinstvoである。AFWはストを支持せず、「使用者との交渉が進行中であり、労働者の抗議は政治的な動機によるものだ」と主張した。
 経営陣は警察および警備会社とともに、闘争委員会に圧力をかけ始めた。闘争委員会メンバーのアントン・ベクニンは、3日間にわたって拘禁された。闘争委員会は、Edinstvoのペトル・ゾロタリョフ会長に助けを求めた。Edinstvoは、スト実施に必要な合法的支援を提供し、経営陣との対話の確立・維持を手助けしている。

[2007年8月9日]