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メキシコの労働組合侵害についてEUに報告

国際労働組合代表団は欧州連合に対し、政府による弾圧とグルーポ・メヒコによる攻撃の標的にされているメキシコ鉱山労組への支援を求めた。


ブリュッセル:IMF代表団は今週、ブリュッセルとロンドンで欧州委員会に対し、メキシコの独立労働組合が政府による弾圧と多国籍企業グルーポ・メヒコによる攻撃の標的にされていることを説明し、その証拠を提示している。

メキシコ政府による弾圧には、捏造された証拠に基づいてメキシコ鉱山労組(SNTMMSRM)の選出書記長ナポレオン・ゴメス・ウルティアその他の選出指導者の法的承認を恣意的に取り消し、やはりゴメスと同労組を相手取って根拠のない刑事訴訟を起こした行為が含まれる。国際監査会社が実施した同労組の会計監査で、この訴えは誤りであることが証明された。

そのほかの行動として、組合に対して軍隊・治安部隊を配備し、3人の組合員を死亡させたこと、会社寄りの組合を突然承認して「選挙」を実施し、会社役員立ち会いのもと労働者に公開投票を強制したこと、2006年2月のパスタ・デ・コンチョス鉱山爆発で65人の鉱山労働者が亡くなった事故に責任を負うグルーポ・メヒコ当局者の処罰を拒否したことが挙げられる。

さらに、先ごろ発生したレイナルド・エルナンデス・ゴンサレス殺害事件と、ソノラ州ナコサリのSNTMMSRM組合員20人の拘留・拷問にグルーポ・メヒコが関与したという重大な申し立てもある。

IMF代表1人と、メキシコ鉱山労組(SNTMMSRM)、全米鉄鋼労組(USW)およびユナイトを代表する組合活動家は、欧州議会メキシコ代表団のエリカ・マン団長をはじめ何人かのEU高官と会談し、ブリュッセルに派遣される予定のEU−メキシコ合同議会代表団を利用して、これらの攻撃の中止に努めるようEUに要求した。

IMF代表団の一員でSNTMMSRM全国委員会メンバーであるフアン・ルイス・スニガが、こう説明した。「私たちがヨーロッパへ来たのは、この度重なる攻撃をやめさせるにあたり、皆さんの力をお借りするためだ。メキシコ政府に、労働組合指導者の迫害をやめ、メキシコの労働者が基本的人権を享受できるようにすることを約束させてほしい」

代表団に同行したフェルナンド・ロペスIMF組合構築・プロジェクト担当部長は、次のように付け加えた。「ここ数年間、EUとメキシコは緊密かつ持続的な関係を築いてきた。その関係を経済協力のためだけではなく、社会的公正と人権を促進する手段としても利用してほしい」

[2007年11月6日]