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ブラジリアでIMF貿易・雇用・開発作業部会

IMFは貿易自由化が産業部門の雇用と開発に与える影響について、ブラジルの政府・使用者と議論した。


ブラジル:2007年9月26〜28日、ブラジリアでIMF貿易作業部会が開催された。これと並行して、ブラジルが貿易交渉とG20同盟で果たしている重要な役割を考慮し、政府・使用者代表およびブラジルのIMF加盟組織指導部との会合が開かれた。アメリカと韓国、パナマとペルー、カナダと韓国、メルコスールとEUとの2国間・地域自由貿易協定(FTA)交渉における展開が、中心的な議題だった

ドーハ・ラウンドの行き詰まりを受けて、交渉担当者が特に弱い立場にある国々における開発・雇用への影響を十分に考慮していない状況、貿易拡大がもたらしうる雇用の質、人権の尊重に関して懸念が表明された

対中貿易の傾向や、アジア、アフリカおよびラテンアメリカで急速に高まる中国の役割について議論した。EU加盟国の立場・利害の対立を踏まえて、EUの貿易政策を分析した。

ブラジル財界の要人と主任貿易交渉担当者のロベルト・アゼベード大臣で構成されるパネルが、作業部会メンバーに、ブラジルおよびG20の貿易・社会・労働問題に関する活発な討論の機会を与えた。ルイス・ダルシ大臣との会合では、ブラジル政府が採択した社会政策・労働市場政策と貧困対策に分析を加えた。

作業部会メンバーは結語と勧告の中で、IMF加盟組織間の定期的な交流と、他のGUFやITUCジュネーブ事務所との連携強化の重要性を繰り返し強調した。すべての地域で、中国の貿易を引き続き調査・分析すべきである。メルコスールのIMF加盟組織とEU諸国との間で、貿易交渉に関する対話を促進すべきである。FTAの将来分析において部門別に焦点を当てるべきである。IMFは期限の延長と経済連携協定(EPA)交渉の見直しを要求すべきである。次の会合はインドで開催し、G20諸国と引き続き対話すべきである。貿易ルールに労働権の尊重を盛り込むよう求める労働組合要求を実現するための優先課題と方法について、IMF加盟組織間の対話をさらに促進する必要がある。 会合のプレゼンテーションと資料はIMFサイトで入手可能。

[2007年10月23日]