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IMFがパスタ・デ・コンチョス2周年を記念

メキシコで発生した悲惨な鉱山爆発事故の犠牲者に捧げるため、メキシコの鉱山労働者の闘いに関するドキュメンタリー『An Injury to One』の特別プレビューが、インターネットで公開されている。
ジュネーブ:2006年2月19日のパスタ・デ・コンチョス鉱山事故2周年を迎えて、IMFはメキシコの鉱山労働者の闘いを取り上げたドキュメンタリーの特別プレビューを発表している。ドキュメンタリーのタイトルは『An Injury to One』で、完全版は2008年3月11日に公開される。

このドキュメンタリーは、メキシコ鉱山・金属労組(SNTMMSRM)の闘争と犠牲、連帯を記録している。2年前の今日、メキシコ北部のコアウイラ州にグルーポ・メヒコが所有するパスタ・デ・コンチョス鉱山の第8立て坑で、メタンガスが爆発した。この爆発で65人の鉱山労働者が生き埋めになり、政府は直ちに軍隊を派遣して鉱山の警備に当たらせた。

この悲惨な事故を受けて、ナポレオン・ゴメスSNTMMSRM書記長はグルーポ・メヒコとメキシコ政府を非難し、同鉱山で40件を超える安全衛生違反の是正を怠ったことによる「産業殺人」だと指摘した。9日後、メキシコ政府は、ゴメスを組合指導者から解任し、エリアス・モラレスを同労組の書記長代理に就任させたと発表した。この措置は国際的な激しい抗議を招き、IMFはメキシコにおける組合の自主性を支持してグローバル・キャンペーンを開始した。2006年3月、IMFは条約第87号違反でメキシコを国際労働機関に提訴した。

IMFは、メキシコに関するドキュメンタリーを賞賛する白書を発表する予定である。この白書は、メキシコ政府が国内最大手の採鉱会社であるグルーポ・メヒコと共謀し、国際基準と国内法を破ってSNTMMSRMをつぶそうとしている実態を検証している。

IMF加盟組織は組合員を動員し、メキシコ政府とグルーポ・メヒコの行動を非難するとともに、SNTMMSRMのために公正な措置を要求している。白書とドキュメンタリーはメキシコ政府に対し、組合の自主性を尊重するとともに、今なおパスタ・デ・コンチョス鉱山に埋まったままの遺体を収容し、組合とその指導部に対する犯罪の首謀者を起訴するよう要求している。

ドキュメンタリーと白書は、ともに2008年3月11日に発表される予定で、鉱山労組の闘争と勝利を詳しく紹介している。『An Injury to One』は英語とスペイン語で作成され、必要に応じて字幕がつけられている。白書は英語、スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語およびフランス語で発行される。ダウンロードするにはIMFウェブサイトの出版物コーナーを参照:www.imfmetal.org/publications.

[2008年2月18日]