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パスタ・デ・コンチョス遺族会が国際キャンペーンを開始

「鉱山労働者とその家族のライフライン」とは、2年前にパスタ・デ・コンチョスで亡くなった鉱山労働者の遺族が組織化したキャンペーンの名前である。このキャンペーンは遺体の収容を要求している。


メキシコ:インダストリアル・ミネラ・メヒコ(IMMSA)が所有するパスタ・デ・コンチョス第8採掘坑で発生した事故の2周年を数日後に控えて、パスタ・デ・コンチョス遺族会は、2006年2月19日に亡くなった鉱山労働者の遺体収容を求める闘いにおいて新たな段階に入る。

犠牲となった鉱山労働者65人(うち63人は今なお坑内に埋もれたままである)の近親者615人を含むパスタ・デ・コンチョス遺族会がプレスリリースを発表し、地域・全国・国際キャンペーンにおける今後の措置を詳しく示した。このキャンペーンは「鉱山労働者とその家族のライフライン」を要求している。

遺族たちは、鉱山とグルーポ・メヒコのオフィス前で無期限の野営に入ることを決定した。遺族によれば、同社は「身内の死を招いた責任者であり、犠牲者を坑内に放置しておくことによって最も大きな利益を得る当事者」である。

遺族側の主な要求は、遺体を収容するとともに、可能な限り安全な条件のもとで収容作業を行うことを保証すること、パスタ・デ・コンチョス第8採掘坑での過失を踏まえて、IMMSAが「社会的に無責任な企業」であることを自ら表明すること、そして、メキシコ政府とジャーマン・ラレア・モタ・ベラスコを含むIMMSA経営陣に責任を取らせることである。

キャンペーンのターゲットは、メキシコその他の国々の勤労者世帯、市民社会組織、組合員とその家族の安全・生活の保護に専念する労働組合および労働者組織、同社による言語道断の過失やパスタ・デ・コンチョスにおける政府の共謀に関して遺族に思いやりを見せている社会的責任のある企業、社会的公正と公益に配慮する国際人権機関、教会および宗教団体である。

パスタ・デ・コンチョス遺族会は、すべての人々が抗議・抵抗に加わり、「鉱山労働者とその家族のライフライン」を提供してほしいと呼びかけている。このキャンペーンは2周年の前後に以下の行動によって始まる。

●労働組合、人権機関、鉱山労働者、実業界およびメディアに接触する国際ツアー
●既存の国際ネットワークとの連携強化および共同行動戦略策定
●ヨーロッパの議員、教会代表および企業との会談
●国際人権機関との対話、国内・国際レベルの平和的な連帯抗議行動、全世界的な祈りの日
●IMMSA施設(Campos Eliseos 400, Colonia Polanco)前における2月19日正午の交流会
●2月19日午後5時の革命記念碑からメキシコシティー広場までの行進(広場で記念行事を行い、自らの信仰・習慣に従って埋葬される全人類の生得的な人道主義的権利を支持する)

IMFをはじめ、さまざまな国際組織がパスタ・デ・コンチョス遺族会のキャンペーンを支援している。最新の施策の1つとして、メキシコ政府に対し、採掘専門家グループによる遺体収容調査・調整サービスの提供を申し出た。メキシコ政府は、まだ専門家グループに収容作業計画の立案を依頼してきていない。政府は早晩、これらの専門家の援助を得るために必要な措置を講じるだろう。

[2008年2月14日]