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フィリピンの造船所で労働者が死亡

フィリピンのスービック湾にある造船所で、ここ2週間で3人の労働者が亡くなった。IMFは今度のILO世界労働安全衛生会議で造船業における安全衛生の問題を提起する。


フィリピン:フィリピンのスービック湾にある造船所で今月、作業中の労働者3人が別々の事故で亡くなった。

通信社セントラル・ルソン・デスクの報道によると、韓進建設(HCCL)従業員のマリオ・アトレロ(52歳)が6月20日、強風で倒れてきた鉄骨にぶつかって死亡した。6月15日にはオリバー・ラバイ(32歳)が貨物船の1トンの隔壁にはさまれて亡くなり、6月11日には小型トラックに乗っていたラファエル・カレッグがクレーン・ブーム・トラックと衝突して死亡した。ラバイもカレッグも、韓国企業の韓進重工建設フィリピン(HHICフィリピン)の造船所で働いていた。

HHICフィリピンは造船に従事しており、HCCLは現場で造船所その他の構造物を建設している。この現場では建設活動と造船作業が同時に行われている。

スービック湾都市開発庁(SBMA)は、最新の死亡事故のあとにHCCLに作業停止命令を出し、現場ですべての建設活動を中止させた。

2008年4月にシンガポールで開かれたIMF造船アクション・グループ会合で、参加者は造船業の職場安全衛生をめぐる状況に対して深刻な懸念を表明した。

IMF造船アクション・グループは、今年は6月29日から7月2日にかけて韓国で開かれる第18回ILO世界労働安全衛生会議の機会を利用して、政府、造船業使用者およびILOの代表と会談し、この問題を議論して現行制度を廃止するとともに、安全衛生規則体系を強化することにより、造船所労働者の生存権・健康権を効果的に擁護すべく取り組むことを決定した。


[2008年6月25日]