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ILOが社会正義宣言を採択

この宣言は、ディーセント・ワークの達成における結社の自由と団体交渉の重要性を強調し、経済・金融・貿易政策とそれが雇用に及ぼす影響を調べるというILOの任務も確認している。


全世界:深刻化するグローバル化の課題に取り組む国際労働機関の能力強化を目指す画期的な宣言が、6月13日に国際労働総会で採択された。

「公正なグローバル化のための社会正義宣言」は政労使三者に支持され、社会正義をグローバル化の中核に据えている。

この宣言は、ディーセント・ワークに関するILO政策を実施するための方法を提供し、ディーセント・ワークのさまざまな構成要素が分かちがたく結びついていることを明確にしている。この宣言はILOとすべての加盟国に、ディーセント・ワークを求めて努力し、この目標の達成において結社の自由と団体交渉が特別な役割を果たすことを認識するよう要求している。

加えて同宣言は、いずれも雇用に影響を及ぼす経済・金融・貿易政策を検証するILOの任務も確認している。それらの政策が雇用に及ぼす効果を評価し、雇用とディーセント・ワークを経済政策の中核に据えるようにすることは、明らかにILOの役割である。

これを達成するには、国際通貨基金、世界銀行および世界貿易機関が提案する活動や政策に、ILOが強力かつ効果的に影響を及ぼす必要がある。

交渉にあたって労働者側を主導した南アフリカ共和国の労働組合活動家、エブラヒム・パテルは次のように述べた。「これは素晴らしい宣言だ。現在に関する声明であり、未来に関する声明であり、社会正義がグローバル経済の中心となり、ディーセント・ワークがそれを達成するための手段となる世界の創出に役立つ声明だ」

「結社の自由、団体交渉、雇用関係の重要性をこれまで以上に的確に示している」とパテルは述べた。

この宣言は下記のILOウェブサイトで読むことができる:
http://www.ilo.org/wcmsp5/groups/public/---ed_norm/---relconf/documents/meetingdocument/wcms_094042.pdf

[2008年6月18日]