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バーニー・バントン・アスベスト研究センター開設で反アスベスト・キャンペーン続行

オーストラリア製造労組はアスベスト疾患研究機関の新設にあたり、アスベスト全面禁止を求めるIMFキャンペーンを再確認した。


オーストラリア:アスベスト研究を専門とする世界初のセンターは、長期にわたって反アスベスト運動に従事したのち2007年後半に中皮腫に倒れたバーニー・バントンにちなんで名付けられている。

バントン氏は、組合がジェームズ・ハーディー社を相手に繰り広げた闘いにおいて、労働者の主要な代弁者だった。同社はアスベスト犠牲者に対する法的・道徳的責任を逃れようと試み、13億米ドル相当の資産を意図的にオーストラリアからオランダに持ち出し、法的に補償請求の手の届かない場所に移した。

6年に及ぶ闘争を経て、ジェームズ・ハーディーの株主は2007年2月に40億ドルの補償取り決めを承認した。

ジュリアス・ローAMWU全国会長は、「新しいセンターの役割はオーストラリアを超えて広げていく必要がある」と述べた。

「このセンターの開設はIMF加盟組織その他の組合にとって、アスベスト全面禁止を求めるキャンペーンにおける勝利だ」
「残念ながら、相変わらず世界中の労働者が毎日アスベストにさらされている」

「国内レベルで禁止措置が実施され、2020年までに5万人を超えるオーストラリア人がアスベスト関連疾患にかかると推定されるにもかかわらず、オーストラリア防衛軍はこの致命的な物質を使い続けている」

「アジアの大部分では禁止措置がまったく講じられておらず、カナダとロシアのメーカーはアスベストの利用拡大を盛んに要求している」

「AMWUは他のIMF加盟組織と協力しながら、バーニー・バントン・センターの活動が域内の全労働者に恩恵をもたらすようにしたいと考えている」

AMWUは4月に香港で開かれるアジア・アスベスト会議に出席し、臨床医、研究者、組合および犠牲者支援グループから成るアジア・ネットワークの構築によって、アスベスト関連疾患の研究・予防・治療を促進するよう求める予定である。

[2009年2月25日]