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現代インドのスト終結で組合が勝利

経営側は組合の要求憲章に応じ、投獄されたスト参加者が釈放されて職場に復帰することになり、ストを組織した労働者20人の懲戒停職が解除された。


インド:現代自動車インド法人(HMIL)のインド人労働者と現代自動車インド従業員組合(HMIEU)の組合員は、タミル・ナードゥ州地方労働監督官の調停により、経営側がいくつかの労働者の要求に同意したことを受けて、作業停止とハンガーストライキを中止した。

1,300人を超える労働者が4月20日に無期限ストに入り、賃金・労働条件の改善と労働権侵害(会社側がHMIEUの承認と団体交渉を拒否したことなど)の停止を要求した。会社側は、組合幹部・支持者を不当に罰する傾向があり、会社が設置した職場委員会を通して組合を回避しようと試みている。

5月6日に900人のスト参加者が逮捕され、闘争が激化した。IMF加盟組織は現代自動車インドによる労働者の虐待に抗議し、怒りの書簡や韓国の現代本社での集会・デモを促している。

このストで得られた成果として、現代自動車インドは以下のとおり同意した。

●スト参加中に逮捕された労働者の職場復帰を認める。
●5月20日より前に職場委員会と和解しない。
●HMIEUが提出した要求憲章の各項目に回答する。
●ストの組織に関与した労働者20人の懲戒停職撤回を含めて、ストに参加した労働者を不当に罰しない。
●HMIEUと会社側は、5月13日の選挙終了後直ちに、地方労働監督官の指揮下で交渉に入る。

まだ解決していないのは、組合活動を理由に不当解雇や停職、強制的異動に直面している労働者72人の復職問題である。この72人は先ごろのストに直接関与しなかった。

スト支持者の多くは、チェンナイの現代事業で労働力の過半数を占める不安定労働者であった。これらの労働者の運命はまだ分からない。すべての労働者の均等待遇と、スト実施前に解雇された不安定労働者の再雇用が、HMIEU要求憲章の主要問題である。

主要メディアはスト成功の知らせを受けて、「今回の争議行為が原因で生産の一部をチェンナイからヨーロッパに移す」という現代自動車インドの主張を取り上げる記事を掲載した。韓国金属労組によると、そのような投資決定は下されていない。


[2009年5月8日――クリスティン・ピーター]