IMFニュース・ブリーフス
フィアット・グループの労働組合が世界的な行動を実施

フィアットの労働者は強制解雇や工場閉鎖に反対し、労働組合協力の強化へ向けた取り組みを進めている。

イタリア:2009年6月17〜19日にイタリアのトリノでIMFフィアット・ワーキンググループの会合が開かれ、全世界で働くフィアット・グループ労働者の大部分をカバーする国々から、30人を超える組合代表が集まった。会合が開かれたこの時期、空前の機構改革が推し進められており、世界経済危機が原因で改革のペースが加速している。

労働組合は、「強制解雇や工場閉鎖、企業分割、不安定雇用、労働条件を機構改革の手段にしてはならない」と力説した。機構改革の課題に取り組むには、労働者に影響を与える可能性のある機構改革を検討するにあたって、企業の方針や政府の協調政策に最初から労働組合が十分に関与する必要がある。すべての代替策を検討すべきであり、機構改革を実施する場合は、社会的に容認できる持続可能な方法で行わなければならない。持続的なコミットメント、雇用保障、低炭素車・交通システムに向けた真の進歩が不可欠である。

ワーキンググループは、労働者・労働組合の権利の擁護・促進、未組織労働者の組織化の強化、団体交渉を目的として、相互援助・情報交換の場となるフィアット労働組合ネットワークの構築に合意した。最優先課題は、フィアット・グループとの国際枠組み協約の取り決めである。そのような協約は、フィアットと同社サプライヤーのグローバル戦略に対応してグローバルな労使関係を発展させるための重要手段とみなされている。

組合員数の増加、未組織施設における組合設立、国内・国際レベルでの団結強化も優先課題である。ワーキンググループは、若年労働者、新設されたフィアット事業の労働者、中小サプライヤーの労働者に焦点を絞った取り組みの重要性を強調した。

ワーキンググループは、トルコのフィアット・サプライヤー、シンター・メタルで労働者の基本的権利の侵害が続いていることに深刻な懸念を表明し、侵害の即時中止、不当に解雇された労働者の復職、公正な解決に達するための団体交渉を要求した。

[2009年6月25日――ロン・ブラム]