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タタ・スチールでグローバル組合ネットワークを構築

IMFタタ世界鉄鋼グループ会議は、日常的組合活動や団体交渉で支援し合うために世界的な労働組合ネットワークの構築を決議した。


全世界:オーストラリア、ヨーロッパ、インドの労働組合が8月24〜26日にシンガポールで会合を開き、世界第5位の製鉄会社タタ・スチール・グループのグローバル組合ネットワーク構築戦略を策定した。アジア全域でナットスチールとして、ヨーロッパでタタ−コーラス・グループとして事業を展開し、インドでタタ・スチール・グループとして最も大規模に活動する同グループの経営幹部も、ナットスチール・ホールディングス社長兼CEOのT・V・ナレンドラン氏の参加により議論に貢献した。

この会合で参加者は、先ごろ発表されたイギリスにおける2,500人の人員削減からインドでの事業拡張計画に至るまで、同社全体の現状について議論した。これらの議論の結果、出席した各組合がIMFの傘下で国際連帯を深めるために利用する一連の原則が勧告された。これらの原則には、活発なグローバル組合ネットワークを構築し、以下の活動に取り組むという義務が盛り込まれている。

●共同戦略を策定する。
●組合の目標、課題、戦略および勝利に関して、定期的かつタイムリーな情報交換を促進する。
●タタ・スチール・グループがグローバル事業でどのような行動を取っているか、それが労働者にどんな影響を与えているかに関して、定期的かつタイムリーな情報交換を促進する。
●すでに存在する現地の全国組合ネットワークを強化し、新しいネットワークを生み出す。
●団体交渉プロセス、特に企業との対立において支援し合う。

タタ・スチール・グループは同社の重要部門だが、多種多様な産業を対象とするタタ・グループ全体の一部しか代表していないことについても意見が一致した。その結果、他の関連グローバル・ユニオン・フェデレーションも巻き込んで、はるかに幅広い戦略をグループ全体で最初から構築する必要があることについても合意に達した。

[2009年9月1日――アニタ・ガードナー]