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IMF、バングラデシュの船舶解撤労働者を支援するグローバルな取り組みに参加

国際労働界は世界的なキャンペーンを開始、G20首脳に銀行だけでなく労働者も保護するよう要求している。


全世界:IMFはグローバル・キャンペーンに参加、G20の国家元首に対し、世界有数の危険な産業である船舶解撤に従事する労働者の保護を要求している。

アメリカを拠点とするナショナル・レイバー・コミッティーが作成した最新の報告書『バングラデシュの船舶解撤と労働者の諸権利を保護していない世界機関』は、約3万人の労働者を取り巻く状況を記録している。労働者の多くは、まだ10〜13歳の子どもたちで、バングラデシュの海岸に引き上げられた巨大な廃棄タンカーを解体している。タンカーは全長650〜1,000フィートで、20階建てのビルほどの高さがある。報告書によると、船舶解撤労働者は週7日・1日12時間労働を強いられ、時給わずか22〜32米セントで世界有数の危険な仕事に従事している。労働者は必要最小限の安全保護具さえ身につけていないことが多く、毎日負傷したり手足を失ったりしており、平均して3週間1人が死亡している。

バングラデシュの船舶解撤場で基準を向上させるためのグローバルな取り組みの一環として、労働組合は電子請願書に署名している。請願書は、今年のG20議長であるイギリスのゴードン・ブラウン首相に提出され、バラク・オバマ米大統領にも写しが送付される。

この請願書は、児童労働の廃止、バングラデシュの造船所における労働法による基本的保護措置の執行、基本的な安全条項の実施を求めている。

「世界の商業貨物貿易を牛耳る10カ国(その多くがG20加盟国)と船会社10社は、船舶を廃棄のためにバングラデシュ――あるいはインドやパキスタン、中国、トルコ――に送る前に、毒性廃棄物を完全に除去するよう保証しなければならない」と、IMFが署名した請願書には書いてある。

ナショナル・レイバー・コミッティーは、労働者の権利の促進・擁護に焦点を合わせる人権擁護団体である。

[2009年10月9日――クリスティン・ピーター]