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シンター・メタル事件の判決が3月に先送り

国際法廷モニターは、この審理の結果を「言語道断」と表現した。


トルコ:ビルレシク・メタル・イスへの加入を理由に解雇されたあと、2008年12月から復職を求めて闘っているシンター・メタルの労働者は、裁判所が解雇の合法性について判断するまで、あと4カ月待たなければならないという知らせを聞いて涙をのんだ。

裁判所が不法に判決を引き延ばしたのは3回目のことであり、これは約350人の労働者の生活に多大な影響を与えるだろう。トルコの労働法によると、このような裁判事件は2カ月以内に解決しなければならないことになっているが、シンター・メタル事件のような労使紛争は何年も続くことが多い。当事者全員が労働者に有利な判決が下ると予想する中で、このたびの判決先送りは、トルコの司法制度が相変わらず労働者の権利を保護していないことを浮き彫りにしている。

「今日あの法廷で起こったことは言語道断だ」と、ビルレシク・メタル・イスに招かれて国際法廷モニターを務めたIMFのクリスティン・ピーターは述べた。「トルコ政府が民主主義の原則を支持すると主張していながら、国内の工場やメーデーのタクシム通りで、結社の自由をはじめとする基本的な民主的自由が労働者に与えられていないことも、同様に言語道断だ。トルコは欧州連合に加盟したければ、労働者に労働基本権を提供しなければならない」とピーターは、裁判所の向かいに集まった大勢の組合員を前に語った。

11月13日午前、約150人のシンター・メタル労働者とその家族、組合の同僚が、「正義の遅延は正義の否定!」、「私たちは1人ではない! 私たちは勝つ!」とシュプレヒコールしながら、裁判所に向かってイスタンブールの通りを練り歩いた。バルコニーや店頭から支援の拍手が沸き起こった。裁判所の外では、労働者が判決を待ちながら夜通し見張りを続け、緊張感が漂っていた。労働者が週5日・1日8時間にわたって会社前で抗議行動を続けている中で、今また長く寒い冬が訪れようとしている。

IMFと欧州金属労連は、シンター・メタル労働者を支持して積極的に運動しており、加盟組織に対し、シンター・メタル連帯基金に寄付して、6月から失業・医療給付を打ち切られている労働者の支援に協力するよう要請している。

IMF/EMF合同キャンペーンに関する詳しい情報については下記サイトを参照:
www.imfmetal.org/SinterMetal

[2009年11月17日――クリスティン・ピーター]