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テナリス:イタリアで決議、アルゼンチンでスト

テナリス労働者世界協議会の報告によると、テナリス労働者はイタリアで有利な協約を締結したが、アルゼンチンでは労働者23人の解雇に抗議してストを実施した。

イタリア/アルゼンチンテナリス労働者世界協議会の報告によると、イタリアのテナリス従業員は2009年12月29日、26時間に及ぶ交渉を経て有利な協約を獲得した。

テナリスは10月、イタリアについて1億1,400万ユーロの投資計画を提案した。この計画には多額の投資だけでなく、従業員1,024人の解雇、ピオンビノ工場の閉鎖、コスタ・ボルピノ工場への新規投資中止も盛り込まれていた。

テナリス労働者世界協議会のメンバーが昨年11月にベルガモ工場までデモ行進するなど、閉鎖・解雇に反対する行動がいくつか実施されたあと、労使は以下のとおり合意に達した。

●どの工場も閉鎖しない。
●雇用喪失数は1,024人ではなく741人に抑え、労働者は自発的にのみ雇用削減案に応じる。
●使用者は早期退職その他の退職手続きに対して報奨金を提供する。
●希望退職で必要な人数に達しなかった場合に影響を受ける労働者は、賃金その他の給付の80%を引き続き受給する。

一方、アルゼンチンでは現在、バレンティン・アルシーナのテナリス工場で働く正社員・契約従業員全員がスト中で、工場正門でピケを張って車が工場を出入りできないようにしている。

テナリスは、3年前から23人をフルタイムで常用雇用しているが、従業員名簿には契約従業員として記載している。労働大臣はテナリスに、これらの従業員をフルタイム常用労働者と認めるよう命令した。テナリスは大臣の命令に従うことを拒否しただけでなく、2010年1月18日、この23人の従業員を解雇した。正社員・契約従業員を含む工場の労働者全員が、使用者の挑発的な態度に抗議してストを実施している。
[2010年1月20日――アニタ・ガードナー]