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ヴァーレの調停協議が決裂

妥結を目指すUSWの努力にもかかわらず、3月7日にカナダのヴァーレで調停協議が決裂し、ストが続いている。IMFとICEMは3月22日にサドベリーで集会を開き、再び支援を表明する。

カナダ全米鉄鋼労組(USW)とヴァーレ・インコとの調停協議は、同労組が妥結を目指して再三にわたって前例のない努力を払ったにもかかわらず、3月7日(日)に決裂した。

「当組合の交渉委員会は11日連続で、いくつかの新しい提案を示し、主要問題に関して誠実かつ重大な譲歩をした」と、USW第6地区責任者のウェイン・フレーザーは述べた。

ヴァーレは先月終わり、スト終結を目指して独立調停人と予備的協議を行うことに同意し、かすかな希望の光が見えたのも束の間、その後再び同社は非妥協的な態度に転じた。調停協議は月末に始まったが不調に終わり、3月7日に調停人のケビン・バーケットが次のように宣言した。「残念ながら、現時点では合意に至ることは不可能だ。したがって私は協議を中断した」

この調停でUSW側は、サドベリーとポート・コルボーンで職場に復帰するという前例のない提示を行い、拘束力のある3人編成の調停委員会が未解決の問題を審理することを提案した。USW案は、バーケットが調停委員会の委員長を務め、組合とヴァーレそれぞれが他の2人の委員を選ぶというものだった。ヴァーレはこの案をかたくなに拒否した。

今回、グローバル・ユニオンがUSWのために戦略計画を練り上げ、2週間後にカナダのサドベリーを訪問し、スト中のUSWニッケル鉱山労働者への支援を強化する。3月22〜23日に2日間の「ギャップ解消」デモを行う予定で、このブラジル系鉱山会社の世界各地の事業から組合幹部がオンタリオ州北部に集まる。

IMFと国際化学エネルギー鉱山一般労連の代表を含む労働組合員が、USW第6500支部のスト参加者とその家族とともに、3月22日にサドベリーの大通りで行われるデモに加わる。翌日には、グローバル戦略フォーラムが予定されている。そのフォーラムでは、4月5〜11日実施予定のヴァーレに対抗する「世界行動デー」計画を取り上げる。

このストは今、カナダ史上最長の鉱山ストを上回りそうである。過去最長のストは、1978年9月から1979年6月まで(267日間)、USWとサドベリーにおけるヴァーレの前身インコ・マイニングとの間で発生した。しかし、今回のストとUSWA−インコ間のいくつかの小競り合いとの違いは、カナダ系インコは現在のヴァーレと違って、代替労働者を使って鉱山・製錬事業を続行しようとはしなかったことである。
[2010年3月9日――アニタ・ガードナー]