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日本の金属労組が春闘で昇給を確保

2010年の春闘が山場を迎え、IMF-JCは主要企業で昇給を確保した。

日本3月17日の集中回答日に、ほとんどの主要企業がIMF-JCの2010年春闘要求を受け入れた。

2010年春闘の山場で労使が合意に達した。3月17日のJC集中回答日、各単産の指揮下で活動する集計登録55組合の要求に対する経営側の回答が引き出され、集計が行われた。

続いて第6回戦術委員会で、これまでの回答を確認し、今後回答を引き出す中堅・中小労組におけるJC共闘の進め方を設定した。さらに、IMF-JCの西原浩一郎議長と若松英幸事務局長が記者会見で状況を総括した。

「組合側の要求に対して経営側は、業績改善に向けた組合員の協力と努力は認めつつも、『総額人件費の抑制によるコスト競争力の強化の必要性』を主張し、最終局面においても厳しい交渉が続く中で集中回答日を迎えた」と若松事務局長は述べた。

組合側要求に対する回答は以下のとおり。

●回答を引き出したすべての組合が賃金構造維持分を確保した。
●一時金については、全体として組合員の努力と協力に配慮した回答となった。
●時間外労働割増率については、法定休日を含めた所定労働時間以外のすべての労働時間を積算対象時間にすることができた。これは今後の中堅・中小労組の交渉にとって大きな支えとなる。しかし、割増率の引き上げは実現に至らなかった。
●企業内最低賃金(産別最低賃金)の水準引き上げと協定締結拡大は、非正規労働者の底上げに寄与するものであり、一定の社会的役割を果たすことができた。
●労災・通災付加補償の引き上げについては、金属産業全体の水準引き上げに向けて前進した。

新聞報道によると、トヨタ自動車、パナソニック、シャープ、三洋電機、日立、東芝、三菱電機、新日本製鉄、神戸製鋼をはじめ、ほとんどの主要メーカーで昇給が実施される。

IMF-JCは2010年春闘を、モチベーションを維持して生活を守る「人への投資」により、日本経済を底支えするための取り組みと位置づけてきた。要求の内容は以下のとおり。

●賃金構造維持分の完全確保
●生活を守る一時金の確保
●総実労働時間短縮・時間外労働割増率の引き上げによるワーク・ライフ・バランスの実現
●企業内最低賃金協定の締結拡大と水準の引き上げ
●労災・通災付加補償の引き上げ
●非正規労働者の雇用の安定と労働諸条件の改善に向けた労使協議の充実

3月17日の記者会見でIMF-JCは、「金属産業として賃金構造維持分を確保できたことは、今後回答を引き出す中堅・中小労組に大きな影響を与えるとともに、労働者全体の賃金の底支えにも寄与する」と述べた。IMF-JCは、ナショナルセンターである連合の金属部門として、連合方針の「非正規労働者も含めすべての労働者の労働諸条件の改善」に向けて一定の役割も果たしている。
[2010年3月25日――アニタ・ガードナー]