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PEMEXが労働者に組合脱退を強要

IMFは、メキシコで結社の自由を擁護する行動を求める国際的な動きに参加した。

メキシコメキシコの国有石油会社PEMEXの技術職・専門職従業員3万人は、長く激しい闘いの末に新規登録組合である全国石油技術職・専門職労組(UNTyPP)に加入する権利を勝ち取ったが、現在、組合脱退を選ぶか失業を選ぶかを迫られている。

政府・企業が労働者に独立組合結成権を与えまいと2度にわたって画策したのち、2009年12月16日にUNTyPPが登録され、同労組指導部は2008年3月18日から2012年3月17日までを任期として公式に承認された。

法廷闘争に勝利を収めていながら、新組合の組合員は経営側から、「雇用を維持するには2通の文書に署名する必要がある」と告げられた。1通は登録の取り消しを求める文書で、もう1通は組合脱退届だった。全国執行委員全員を含めて、署名を拒否した組合員はUNTyPPのオルグとともに解雇され、準軍事的組織によって職場から暴力的に追い出された。

独立組合を求める労働者の闘いは1994年にさかのぼる。UNTyPP組合員とその家族に対する容赦のない威嚇、嫌がらせ、解雇、脅迫はメキシコではあまりにも広く知られており、2009年2月に国際労働機関に申し立てられたメキシコに対するIMF提訴(事件第2694号)に詳細に記録されている。この提訴は、メキシコの労働者が、ILO条約第87号のもとで保障されるメキシコ政府批准済みの結社の自由に対する基本的権利を、保護協約の幅広い利用によって繰り返し否認されている状況を明らかにしている。

IMFはUNTyPPに加盟する労働者から、闘争に参加して以下のとおり要求するよう依頼された。

●組合加入や組織化活動を理由に解雇された労働者を直ちに復職させること。
●メキシコの法律と国際法の両方に基づいて、結社の自由をはじめとする労働者の権利を尊重すること。
●PEMEXに対し、交渉の席に着いてUNTyPPとの協力関係を築くよう強く要請すること。

メキシコで結社の自由を擁護するための努力に参加するには、レイバースタート・キャンペーン・ウェブサイトからカルデロン大統領とPEMEX経営陣に書簡を送り、新組合UNTyPPに対するこれらの労働権・人権侵害を非難してほしい。
[2010年3月22日――クリスティン・ピーター]