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ヴァーレに対抗するグローバル・アクション・ウィークがリオで終結

ヴァーレで公正を要求する労働組合がブラジルの州議会にメッセージを送り、同社の非道徳的な事業慣行の調査を要求した。

ブラジル/全世界世界中のヴァーレ労働者を代表する組合が、4月5〜11日に行動を起こした。ブラジルでは、労働組合員と市民社会パートナーのキャラバンが、ヴァーレの影響を受けた地域社会に立ち寄って実情調査を行いながら、リオデジャネイロに向かった。

一連の行動の総仕上げとして、先週リオで大規模な会議が開かれた。13カ国から約80の組織・社会運動・組合が「第1回ヴァーレ被害者国際会議」に出席、ブラジル政府に関係書類を提出し、ヴァーレの非道徳的な事業慣行を直ちに調査するよう要求した。

IMFと国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)の加盟組織がヴァーレにおける公正の要求を支援し、ヨーロッパ、インドネシア、ブラジル、カナダのヴァーレ事業で連帯行動を実施した。

全米鉄鋼労組(USW)に加入するカナダでストライキ中のヴァーレ労働者が、キャラバンと会議に参加した。USW代表団メンバーのロブ・レベイエは、このキャラバンに関する経験について次のように書いた。

「どこで話を聞いても共通点が1つある。地域によって受けている脅威は異なるが、ヴァーレの戦術には同じ傾向が見られた。すなわち誤報の流布(噂、捏造メールによるリーク、ブログ投稿)、地域社会の分断(コミュニティ・センター、雇用、万人のための富の約束)、愛国心の扇動(愛国的なブラジル人は偉大な自国企業を支援すべきであり、カナダ人はブラジル企業を引き留めたがっている)、政府の操作(地元の警察がヴァーレを援助し、政治家はめったに発言せず、法律はこの「顧客」を満足させるように偏向している)、メディアの管理(積極的な広告、強力なコミュニケーション担当部署)である」

会議最終日、リオ州議会にヴァーレの企業慣行に関する詳細な関係書類が提出された。この70ページから成る文書は、ブラジル国内外におけるヴァーレの非常識な労働権・人権・環境実績について概説している。関係書類の提出に続いて、同社に対する即時調査を要求している約150人の会議参加者が、リオデジャネイロ州議会からヴァーレ世界本社まで行進し、本社前でデモを実施した。これらの連帯行動は、4月27日にリオで開催予定のヴァーレ株主総会のわずか数週間前に実施された。

カナダのヴァーレ事業で働く労働者は、組合が大幅な譲歩を拒否したあと9カ月にわたってストを実施している。同社はスト破りのために代替労働者を利用している。3月に労使間の調停協議が決裂し、USWは誠実な交渉の不実施を理由にヴァーレを告訴した。

[2010年4月22日――クリスティン・ピーター]