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スウェーデンで新しい産業部門協約

スウェーデンの組合が新しい産業別協約で賃上げを確保した。

スウェーデンスウェーデン金属・産業労働組合(IFメタル)は3月26日、鉄鋼・金属、エンジニアリング・化学、製造の3産業部門で協約を締結したと発表した。

これらの協約でIFメタルは、22カ月かけて実施される3.2%の賃上げを獲得、2010年6月1日に0.9%、2011年6月1日までに2.3%引き上げられる。IFメタルは、これ以上の賃上げの達成は困難だったと考えているが、賃上げ総額は一足先に同じ産業のホワイトカラー労働者と上級管理者に与えられた額と同じであるため、この結果に満足している。

スウェーデンには雇用保障に関する法律と全国派遣労働者協約があるにもかかわらず、金融危機を受けて、使用者は常用労働者の削減と派遣労働者の利用を解決策とすることにより、これらの法律・協約を回避している。この新しい部門協約でIFメタルは、使用者による臨時労働者の利用を6か月間禁止することによって、レイオフされた労働者の保護を何とか確保した。このルールが守られなかった場合、レイオフされた労働者に3カ月分の退職手当が支給される。

これに先立つ3月20日、IMF加盟組織のユニオネンとスウェーデン大卒技師連合が、産業・化学・新技術各部門の使用者と従業員・上級管理者に関する協約を締結したと発表した。この協約は有効期間18カ月で、2010年4月1日から2011年9月30日まで適用される。3段階で実施される2.6%の賃上げを定めており、2010年6月1日に0.7%、その後12カ月間で0.5%、2011年6月1日にさらに1.4%引き上げられる。また、技能向上を考慮に入れて0.2%の追加的な賃上げも定めている。保証賃上げ額は294スウェーデン・クローナ(30ユーロ)で、低賃金は少なくとも2.6%は引き上げなければならない。

[2010年4月19日――チェリッセ・フレドリクス]