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ITUAが法廷闘争に勝利

ロシアのトベリでITUA組合員が法廷闘争を続けている。4月27〜28日、組合活動家2人の復職に関する法廷審問が行われた。裁判官は会社側に有利な判決を下した。しかし、5月18日に行われた別の法廷審問では、ITUAが大きな意味のある勝利を収めた。

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ロシアロシアのIMF加盟組織である地域間自動車労組(ITUA)の活動家、ドミトリー・コズネフとアレクサンダー・アドリアノフは、トベリの旋回式トラック工場Tsentrosvarmashの経営陣を相手取って長期に及ぶ法廷闘争を繰り広げている。

2009年1月、2人は組合活動を理由に解雇され、その後、裁判所の命令によって復職を果たした。しかし経営側は、実際には2人を工場で働かせようとせず、ドミトリーとアレックスの両名に何カ月もの休暇を強制的に取らせた。

2010年3月、2人は再び不当解雇された。4月27〜28日、復職に関する法廷審問が行われた。

今回、解雇が違法であることを示す確かな証拠があったにもかかわらず、裁判官は会社側に有利な判決を下した。ここで現地の検察当局が重要な役割を果たし、直ちに経営側につき、休憩の間に会社側の顧問弁護士に指示を与えさえした。

しかし、5月18日に行われた別の審問では、ITUAが大きな意味のある勝利を収めた。アレクサンダー・アドリアノフが、何カ月も強制的に休暇を取らせたことの違法性を何とか証明したのである。裁判所は会社側に対し、アレックスに数カ月分の未払賃金を支払い、精神的損害を補償するよう命じた。

ITUAは「強力な国内・国際連帯キャンペーンのおかげで、この勝利を達成できた」と主張している。トベリの小さなITUA支部の闘いは、このたび発行された『メタル・ワールド』最新号の特集記事で取り上げられた。

ロシア当局は真の組合活動を非合法化しようとする断固たる措置として、トベリの活動家を「過激主義」で告訴した。これはロシア政府による組合弾圧にかかわる最も重要な事件の1つである。

[2010年5月20日――イリヤ・マトベーエフ]