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FESが労働組合ネットワーク構築に関する新しい文書を発表

FESは、現下の金融・経済危機を踏まえて、グローバル・ネットワーク構築と労働組合交流の役割に関する新しい文書『ネットワーク構築と二重戦略』を発表した。

ドイツフリードリヒ・エーベルト財団(FES)はグローバルな労働組合政治の枠内で、このほど『ネットワーク構築と二重戦略:国際労働組合活動の観点』を発表した。この文書は、現下の金融・経済危機に照らして組合行動を検証している。

ますます多次元化・多国籍化する社会環境の中で労働者の利益を効果的に代表することは、国際労働組合活動の大きな課題である。この文書は、世界雇用危機に対応するために、労働組合は二重戦略を採用する必要がある、と主張している。すなわち、一方では国際協力によって企業別機構を強化し、他方ではグローバルな労働・雇用基準に基づく新しい社会のビジョンを構築するにあたり、国際労働組合運動レベルで積極的な役割を果たさなければならない。

この文書は、シンデルフィンゲンのダイムラーやGM/オペルをはじめとするさまざまな例を挙げ、「世界の社会的不平等は各国の開発レベルの違いだけでは説明できない」と主張している。

執筆者は、IMF加盟組織IGメタルの国際関係責任者ホルスト・ムント、ルール大学ボーフム校(RUB)/IGメタル合同パネルのマネージング・ディレクターであるマンフレート・ワノッフェル、フリードリヒ・エーベルト財団ラテンアメリカ・カリブ海局の労働組合コーディネーターを務めるサラ・ガンターである。

文書全文は下記サイトで入手可能:http://library.fes.de/pdf-files/iez/07279.pdf

[2010年6月10日――アレックス・イワーノウ]