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メキシコ・ティーチインで北米の組合連帯を立案

北米の組合が団結し、メキシコで自主性を求めて闘う労働組合との連帯を構築するための戦略を策定した。

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北米メキシコで民主的自主性を求めて苦闘する労働組合をアメリカおよびカナダの組合と団結させるために、6月20日にカナダのトロントで初の3カ国フォーラムが開かれた。1日限りの「メキシコの民主的労働運動との連帯構築」会議に、約120人の労働組合員、NGO代表、カナダの市民社会活動家が集まった。

カナダ通信エネルギー製紙(CEP)労組のデイブ・コールズ会長が述べたように、この会合にメキシコから参加した労働組合幹部たちは、メキシコ国内では決してこのような会議を開くことができない。そのような指導者の中には、亡命中のナポレオン・ゴメス・ウルティア全国鉱山・金属・関連労組(SNTMMSRM)会長、メキシコ電機労組(SME)のマーティン・エスパルザ・フローレス、メキシコ電話労組(STRM)のフランシスコ・エルナンデス・フアレス、それに下記の人々が含まれていた。

この会議では、メキシコを拠点とする2人の労働専門弁護士がプレゼンテーションを行い、メキシコで自由な民主的労働組合運動を妨げている法律・政治制度上の障害を取り上げた。また、真の労働組合権を禁止している、広く見られる厄介な保護協約についても詳しく述べた。

会議全体を通して特に焦点となったのは、締結から16年が経つカナダ、メキシコおよびアメリカの北米自由貿易協定(NAFTA)が、弊害を及ぼし続けているという問題だった。

アメリカ連帯センターのベン・デービスが、メキシコ政府によるあからさまな弾圧に負けず、SNTMMSRMが引き続き労働者を組織化している状況について、いくつかの奮起させる事例を紹介した。デービスは、オバマ政権に圧力をかけてメキシコの労働組合弾圧に強く反対する姿勢を取らせるようにするために、米連邦レベルで実施された活動についても概説した。そしてグローバル・レベルに関して、デービスは、保護協約をめぐってILOで行動を起こしていることや、鉱山労組組合員の主要な使用者であるグルーポ・メヒコに対して株主が再び制度的圧力をかけていることに触れた。

メキシコ真正労働者戦線(FAT)のホルヘ・ロブレスが、現在メキシコ国内で実施されている労働法改革に固有の不備に焦点を当て、ゼネラル・タイヤ/コンチネンタル全国労組(SNTGTM)のアルベルト・エスピノサ・ロチャ書記長が、自由貿易協定の弊害について語った。

エスピノサによると、以前はよかった賃金・給付が目減りしているため、NAFTAは「メキシコにとって害悪」であり、タイヤ産業でも自動車部品産業でも「使用者は毎年、契約上の権利を奪っている」。

エスピノサは、団体交渉でゼネラル・タイヤの議題を妨害したために2003年に解雇されたが、その後3年間にわたって組合活動を続けた。2006年に保全工として復職し、2008年にSNTGTM書記長に選ばれた。

会議の終わりに、代議員は戦略計画を策定した。この計画には、NAFTAへの厳しい労働者保護規定の挿入、メキシコの保護協約に関する活動の継続、特定のメキシコの職場闘争をめぐる連帯・キャンペーン活動が盛り込まれている。

この会議は、北米の組合数団体とIMF、国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)、ユニオン・ネットワーク・インターナショナル(UNI)が後援した。

[2010年6月28日――アニタ・ガードナー]