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IGメタル、ホルプでフォルツ従業員代表委員会の設置を援助

企業所有者の敵意や脅迫に負けず、フォルツ労働者はIGメタルの支援を受けて従業員代表委員会を設置した。

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ドイツ自動車用エアフィルターの製造を専門とする企業フォルツは、ドイツのブラック・フォレスト(シュワルツワルト)地域にある小さな町ホルプで、長年にわたって評判がよかった。同社の歴代所有者は、この町でサッカーの発展に貢献し、ウサギ飼育協会を支援した。同社はバーデン・ビュルテンベルク州のモデル企業として賞まで受けた。その反面、労働者を取り巻く状況はそれほど明るくなかった。

労働者はかなり頻繁に、突然の通告で別の職務への異動やシフト変更を命じられ、私生活や家庭環境は配慮されなかった。たとえシングルマザーであっても、そのような事態を避けることはできなかった。

労働者は使用者の独断に我慢できなくなり、尊厳を求めて立ち上がった。そして、会社に従業員代表委員会を設置することに決めた。初会合は、信頼のおける友人や知人、親類だけが知っている近くのバーで秘密裏に開かれた。その結果、昨年10月に従業員代表委員会の選挙を発表するチラシが配られた。

最初の選挙の試みは成功しなかった。2回目の試みでは使用者が、説得力を欠く理由で裁判所に異議を申し立て、使用者に忠実な候補者が掲載された対抗リストまで作った。経営側が職場のみならず家庭でも絶えず監視や嫌がらせを行い、圧力をかけたにもかかわらず、労働活動家はIGメタル代表のロバート・シューの援助を受け、従業員代表委員会に組合員を参加させる必要があることを同僚に何とか納得させた。その結果、フォルツ従業員200人は、従業員代表委員会のメンバー11人のうち8人をIGメタル組合員から選んだ。

フォルツにおける労働者の闘いと並行して、IGメタルは、サプライチェーンも対象にしているダイムラーとのIMF国際枠組み協約に触れた。選挙直前、ダイムラーはサプライヤーのフォルツに接触し、同社が労働基準に違反している可能性があると警告した。

[2010年7月8日――アレックス・イワーノウ]