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パキスタンで船舶解撤労働者2人が死亡

7月30日にパキスタンのガダニで労働災害が発生し、2人の船舶解撤労働者が死亡、6人が大やけどを負った。船舶解撤民主労組は8月1日にデモを行い、ガダニのさまざまな造船所から大勢の労働者が参加した。

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パキスタン7月30日にパキスタンのガダニにある第86船舶解撤場で労働災害が発生し、船舶解撤労働者のカラム・フセインとサダム・フセインが死亡した。6人の労働者も大やけどを負った。犠牲者を病院に連れて行くための救急車がなかったため、労働者たちは貨物トラックを手配した。

8月1日、パキスタン全国労連(NTUF)に加盟する民主労組がデモを組織した。このデモにはガダニのさまざまな造船所から大勢の労働者が参加し、赤旗や横断幕、プラカードを手に、要求を掲げてスローガンを叫んだ。

組合側の要求は以下のとおり。

●死傷労働者の遺族への補償
●社会保障
●船舶解撤場近辺に病院を設立
●24時間の救急体制を確保
●安全な労働環境
●飲料水の提供
●食堂
●組合結成権
●船舶解撤場の無法状態を抑えるために司法長官に介入を要請

このデモでは、バシル・メフーダニ船舶解撤民主労組会長、ナシル・マンスールNTUF書記次長、ムフティアー・ラホ・パキスタン労働党書記長、NTUFのモハマド・ラフィクが演説した。指導者たちによると、2010年初め以降、船舶解撤場で20人が死亡、300人が負傷しているが、船主と当局が密接な関係を結んでいるため、事故の届け出は1件もない。

[2010年8月4日――チェリッセ・フレドリクス]