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ブラジルの自動車部門で組合が過去最高の賃上げを確保

サンパウロ地域のフォード、スカニア、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツで働く金属労働者4万人が、史上最高の賃上げを確保した。その他の地域でも、ルノー、ボルボ、フォードの労働者が大きな成果を獲得し、フォルクスワーゲン労働者が要求を掲げて引き続き行動している。

ブラジルIMF加盟組織CNM/CUTに加入しているサンベルナルド・ド・カンポとタウバテの労働者は9月19日、一連の警告ストを経て、自動車メーカー各社からブラジルで過去最高の10.28%の賃上げを勝ち取った。

自動車メーカーのフォード、スカニア、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツは9月19日、前日に開かれた組合会合で労働者が打ち出した要求に同意した。この協約には、10.28%の賃上げと2,200レアル(1,270米ドル)のボーナスが盛り込まれている。9月1日にさかのぼって賃金を引き上げ、一括払いせよとの要求も受け入れられた。

インフレ率が4.29%であるため、10.28%の引き上げは実質ベースで見ればブラジルの自動車部門で過去最大の6.26%の増額に相当した。

「この業績は、ABC金属労組が仕事の仕方だけでなく交渉・闘争の方法も知っているというさらなる証拠だ」とセルジオ・ノブレABC金属労組会長は述べた。「これは自動車部門で最高の並はずれたベンチマークであり、自動車メーカーだけでなくブラジル自体も好況期にある実情にふさわしい成果だ」と同会長は述べた。

やはり交渉の場でCNM/CUT加盟組織によって代表されるサンカルロス(CGTBフォルクスワーゲン)とタツィ(フォルサ・フォード)の労働者にも、同じ内容の賃上げが適用される。

その他の地域でも、ルノーとボルボの金属労働者が作業を中断し、10%の賃上げと4,200レアルのボーナス(2,400米ドル)を獲得した。この提案は、やはりIMF加盟組織であるCNTM/FS傘下の大クリティバ金属労組がルノーで9月17日に、ボルボで9月20日に受け入れた。

このボーナスは、9月24日と10月8日の2回に分けて2,100レアルずつ支給される。10.08%の賃上げは9月に実施され、実質賃上げ率は5.55%である(インフレ率4.29%)。これらの労働者の平均賃金はサンパウロの自動車労働者より低い。

この協約は約4,000人の労働者に利益をもたらし、これを受けて大クリティバ金属労組の自動車労働者が2010年に賃金キャンペーンを開始する。

サンジョゼ・ドス・ピニャイスのフォルクスワーゲンで働く金属労働者は、賃上げを要求して9月19日に無期限ストを決行した。このストは、会社側が昇給を提案しなかったことに抗議するために決定された。フォルクスワーゲンのストは交代で実施される。大クリティバ金属労組によると、直接雇用労働者4,000人と下請労働者1,600人がストに参加する。

バイア州カマカリでは、IMF非加盟の組合CAMACARIが組織化する約1万人のフォード労働者が9月20日、名目賃金を9.4%引き上げる協約に署名した。

[2010年9月21日――バルター・ビッテンコート]