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ブラジルで警備員が労働組合員を殺害

10月1日、ブラジルの労働組合指導者アウグスト・リマが警備員に殺害された。殺人や誘拐を担当する特殊部隊が初動捜査を実施している。

ブラジル国際労働組合総連合(ITUC)の報告によると、IMF加盟組織CNM-CUT傘下のマナウス金属労組指導者で元フィリップス従業員のアウグスト・リマ・ダ・クルス(48歳)が10月1日、ソニー工場前で警備会社ビサムの警備員に撃たれ、悲惨な最期を遂げた。

目撃者の証言によれば、工業地区にあるソニーの下請警備員ヘルナニ・プガ・ネトが、同社の従業員に組合資料を配布していたアウグスト・リマに向かって銃2発を発砲し、その後、他の警備員に紛れてオートバイで逃走した。

IMFはアウグスト・リマ・ダ・クルス殺害を強く非難し、ITUCとともにルーラ大統領に書簡を送付、「アウグスト・リマ・ダ・クルス殺害事件を十分に捜査し、全レベルの責任者を確認して公正に裁くために、必要な限りの措置を講じる」よう要請した。

この殺害事件を受けて、同社では作業が中断した。殺人や誘拐を担当する特殊部隊DEHSが初動捜査を実施している。この事件における警備員のプロらしからぬ行動を踏まえて、ソニーは工場上層部に対し、マナウスの工場で下請警備員を利用している理由について説明を求めた。

[2010年10月6日――アレックス・イワーノウ]