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派遣労働者:同一労働同一賃金

今日のディーセント・ワーク世界行動デーにあたって、IMF加盟組織のIGメタルとFSPMIは協力して闘い、派遣労働者のためにより公正な法律と労働条件を要求した。

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ドイツ/インドネシアディーセント・ワーク世界行動デーでは、最終的に92カ国で388件の行動が実施された。IMF加盟組織のIGメタルとインドネシア金属労連(FSPMI)は、2010年10月3〜9日にジャカルタ地域、東ジャワおよびバタム輸出加工区で、フリードリヒ・エーベルト財団の支援を受けて派遣労働問題に関する1週間の特別二者間ワークショップを開催した。

IGメタルは不安定労働と闘っており、「同一労働同一賃金」をモットーに、特に若年労働者問題に焦点を当てた「豊かな生活のために団結」キャンペーンで、派遣労働者の保護を求めて運動している。

インドネシアでもFSPMIが不安定雇用の増加と積極果敢に闘っており、現在、派遣労働者に関する法律の改定に備えている。この問題に関する経験の豊富なIGメタルの派遣労働専門家マンフレート・メニンゲンがインドネシアへ行き、FSPMIキャンペーンを支援したり情報を交換したりした。

1週間に及ぶ会合とワークショップでIGメタルは、派遣・契約労働と関連労働法に関するドイツの現状について概説し、以下のレベルにおける戦略についても報告した。

●工場レベル――企業・使用者間の派遣労働に関する労使協定
●組合レベル――派遣労働に取り組む労働協約(先ごろの鉄鋼業協約など)
●政治レベル――政治運動・行動(同一労働同一賃金キャンペーンなど)

インドネシアで派遣労働者法が改定されるまでFSPMIがこの問題に取り組む措置を確認するために、戦略ワークショップで両国の状況を比較した。IGメタルはFSPMIへの支援を誓約した.2011年も引き続き連絡を保ち、後続の共同活動を計画する。

ワークショップに先立って、インドネシアの派遣労働問題に関する調査が実施され、その結果はIMFウェブサイトで公表されている。調査結果は以下のとおり。

●法律文の解釈が割れている。しかし、派遣・契約労働に関する法規の直接違反もある。
●従業員を取り巻く状況に悪影響が出ており、これらの労働者の分断や差別、搾取が見られる。
●このような状況すべてを容認している1つの要因は、当局による現行法実施の管理が不十分なことであり、これは特にインドネシアの分権化プロセスの結果である。
●現在の派遣・契約労働慣行は、ILO条約第87号、第98号および第111号にも違反しているようである。

不安定労働の増加に反対し、持続的成長の基礎を作る質の良い雇用と社会的保護を求めて、2010年10月7日前後に組合が実施した行動の総まとめについては、下記のディーセント・ワーク世界行動デーのウェブサイトを参照:http://www.wddw.org/

関連リンク:
National conference (pdf)
Background information (German) (pdf)
Practice of contract and outsourcing workers in metal industry in Indonesia (pdf)


[2010年10月8日――アニタ・ガードナー]