IMFニュース・ブリーフス

メキシコの労働者にとって悲痛なクリスマス



メキシコIMFに入った報告によると、ここ数日、メキシコで労働組合員・活動家に新たな攻撃が加えられている。ハリスコ州エルサルトでは、新たに結成された民主的なホンダ労組のホセ・ルイス・ソロリオ書記長が解雇された。ドゥランゴ州ラ・シエリッタにあるプラトサ鉱山でも、選出された組合指導者のホルヘ・モラが解雇され、モラの同僚が脅された。プエブラでは、労働者支援センターCATの事務所が荒らされ、物が盗まれた。

IMFは加盟組織に対し、結社の自由と公正を求めて闘うメキシコの労働者を支援するために強硬な抗議文の送付を呼びかけている。

メキシコ:最近、多くの人たちが親類や同僚、友人とプレゼントを交換し、クリスマス休暇を祝う準備をしている。メキシコの労働者も例外ではない。だが今年のクリスマスは、少なからぬ労働者にとって苦いものとなっている。

休暇に入る前に少し時間を取って、これらの労働者に私たちが彼らの闘いを支援していることを伝え、労働権・人権の侵害を糾弾してください!

メキシコ・ハリスコ州エルサルトで主に米国市場向けにCR-Vを生産するホンダ工場の労働者は、長年にわたって敵対的な企業、腐敗した組合、卑屈な政府と闘ってきた。2009年、労働者たちが独立組合であるホンダ統一労組の結成を決定すると、経営側はメキシコ労働組合連盟(CTM)傘下の保護組合の支援を受けて、直ちに弾圧や嫌がらせで対応した。今年、労働者は自らの権利を擁護するために本格的な組合の構築に着手し、執行委員会を選出した。しかし、地方・連邦当局はホンダから圧力を受け、あれこれ口実をつけて民主的組合の承認を組織ぐるみで拒否している。組合は今月、権利の侵害を糾弾する闘争を公に開始した。経営側は報復措置として、12月20日に新しい独立組合のホセ・ルイス・ソロリオ書記長を含む組合活動家を何人か解雇した。ホンダ労働者は弾圧を受けており、緊急に国際連帯支援を必要としている。

この闘いに関するその他の詳細や抗議文の送付先アドレスについては下記リンクを参照:
http://www.labornotes.org/2010/12/honda-workers-mexico-face-repression-firings

カナダ系企業のエクセロン・リソーシズ社がドゥランゴ州ラ・シエリッタに所有する「ラ・プラトサ」鉱山の経営陣は、新組合結成の知らせを受けて、新規組合員に対する厳しい反組合的キャンペーンを展開している。昨年11月、労働者123人中100人が第309組合分会の結成を決め、IMF加盟組織のSNTMMSRMに加盟した。12月13日、合法的に選出された地方労働組合指導者のホルヘ・モラが不合理な理由で解雇され、同僚たちも新組合に加盟しないという内容の書簡に署名するよう圧力をかけられたり、賄賂を贈られたりしている。経営側による圧力や賄賂を拒否した数人の労働者が、すでに脅されたり処罰を受けたりしている。労働者に対する経営側の弾圧・威嚇の悪化が懸念される。

緊急抗議文の送付先アドレスについては下記を参照:
http://www.prodesc.org.mx/wp-content/uploads/2010/12/URGENT_ACTION_Excellon.pdf

報告された最後の事件では、プエブラで労働者とSNTMMSRM組織化キャンペーンを支援している労働権NGO、労働者支援センター(CAT)の事務所が荒らされた。12月20日の夜、事務所が略奪・破壊され、侵入者は事務所の壁にペンキで脅し文句を書き、各組織による過去の人権・労働権キャンペーンや要求を含む保管文書、電子機器、コンピューターを盗んだ。CATメンバーは自治体警察に通報したが、メンバーの訴えは無視された。

CAT活動家やその顧問が暴行・威嚇の対象にされたのは、今回が初めてではない(下記を参照:http://www.imfmetal.org/index.cfm?c=23788&l=2)。組合員が脅迫・暴行されたいくつかの事件では、プエブラのジョンソン・コントロールズ工場で活動する保護組合のCROMとCOSが、同社とあからさまに共謀して一連の襲撃を組織したという明白な証拠がある。

より詳細な情報や関連アドレスについては下記のPRODESCウェブサイトを参照:
http://www.prodesc.org.mx/wp-content/uploads/2010/12/URGENT_ACTION-CAT-21-DIC.pdf

メキシコ政府と使用者は結社の自由に対する権利を侵害し続けており、この状況を阻止しなければならない。

IMF、ICEM、ITFおよびUNIのグローバル・ユニオン・フェデレーション4団体は2011年2月、すべての加盟組織に対し、2006年2月19日に鉱山労働者65人が死亡したパスタ・デ・コンチョス災害の5周年にできるだけ合わせて、2月14〜19日に行動を起こすよう呼びかけることにしている。今後数週間に、追加的な背景情報やリーフレット、抗議資料、報道関係者用資料が下記のIMFウェブサイトに掲載される:http://www.imfmetal.org/mexico2011

[2010年12月22日 アレックス・イワーノウ]